本当に恥ずかしい事をしてしまった。
リックが「虹の橋のたもと」に旅立った後にロスが酷く、毎日泣いていた。
けれどペット・ショップでワンコ探そうの思いは皆無でただただ、リックが恋しい。悲しい。会いたい。抱きたい。
そんな日々の中、ポスティングされたミニコミ誌に近在の優しい女性が予防接種も済ませた白い子犬の里親募集をされているのを読み、欲望にかられ電話した。
私の家に連れてきたのだけど、カワイイけど、じっと動かずうなだれている。
暫し説明されたり説得されたりしたけれど、思案して無理だと思え謝罪して連れ帰ってもらった。
一番の理由は覇気なく元気が無い。
私はラッキーが突然、呼吸出来なくなり先に「虹の橋のたもと」に行った後に、共にいたリックは心臓が悪く既に治療中だった。
待っていたかの様に症状悪化し晩春からリックの傍らのソファで12月迄、仮眠しながらの介護で身心が極限近くまで疲弊していた。
白い子犬を見た時に、判らないけれど、リックが未だ頭の中にある為か、
そして、その子犬を受け入れたら病をえる気がして、病気の子犬を世話する自信なく、連れてきた女性に話した。
その方は言う言葉は理解したけれど、考えに対して納得できない表情で子犬を抱いて帰られた。
その後、ロス症状は更に強まり鬱を病みパニック障害も加わり、死にたい気持ちを我慢する苦しい日々で、ママの存命だった事が自死を止める唯一の事柄だった。
ブログにも登場の裕さんが見かねて医学書やらパソコンで黙って調べてくれた。「ひろさんの苦しさは病気であり、治療で治る」
と説得され、内服薬治療でかなり開放された。
けれど、今も大きい声で話し掛けられたりすると跳び上がり過呼吸になり立っていられなくなる。人付き合いも減った。
処方されている中の精神安定剤を自ら3分の2に減らしたけれど、2回にした朝と夕、服用を忘れると、救急車を呼びたい程の体の異常が起こる。
命オタクを名乗り、生き物大切と思う私は、過去にそんな恥ずかしい行いをしている。
女性の姿は忘れたけれど、あの白い子犬は何も変わらず、はっきりした姿でよくおもいだす。
私の病は罰がくだったのだと思う。
今はもう、いないはずの白い子犬。
あの時に、とっておきの幸せな時を過ごせたかも知れない。きっと、そのはず。
どんな生涯だったかと、今も思いだし、謝っている。