正直、好きな作家でもなく「たけくらべ」だけしか読んでいない。
私に悪い癖が有り、全ての.例えば料理でも、文学でも職人でも、成す事の一流は常に男性だとの思い込みが気持ちの底に「おり」の様に沈み溜まっている。
女流作家の数人の作品は1作品も読むと「やっぱり好きになれない。」と思う事が多かった。
特に貧しい生活の中で生まれる作品は暗さを感じ、自分自身が貧しかったので読んで楽しめなかった。
今回の番組は一葉と背景の紹介以外の、女子学生の述懐が多い部分が煩かった。
みて良かったのは、彼女が私の認識とは異なり、
なかなかの(たいした)生き様をした女性と判ったこと。
彼女の恋をした相手は半井桃水ではなく、或いは、一人ではなく、没する前の、最後に記した斎藤雨情らしいこと。
日記は必ずしも真実をのみ記すものではないだろう。
まして自らの死期を認識していた一葉の最期は既に自身の作品が、世に認められた事がわかっている為、日記すらも作品として扱われる予測は有り得たと思う。
みて、知らない部分を多く知り得て、
「にごりえ」あたりから、また読む興味がわいた。