10年くらい前だろうか、ある人が「私って勇気がないのよね。」と言って自分が決断できないことを私に話をした。

その人は、絶対に成功することしかしない。確かな答えがあるときは堂々と振舞う。しかし、答えがないことにたいしては、何も決めることができない。

私は思わず「勇気は、みんなが持っていて、自分の心から絞り出すものだと思います。」と言った。

その人は、少し困惑した顔をしていた。

「何を言っているの、この人。」と言う顔だった。



それから10年して、私自身勇気を出して重要な決断をすることになった。


不思議と絞り出したという感じはなかった。むしろ、反射的な感じがした。決断に対して微塵の後悔もなかった。周りの方からは、いろんな事を言われた。

この時の勇気は、絞り出したというより、溢れ出すという感覚に近かった。


勇気とは、自分が大切にしている信念や価値観とつながっているのではないだろうか?

だから、ある程度の条件が整うと反射的に勇気が溢れ出してくる。最近、勇気のことをこのように定義している。

だから「勇気がないと言っている人は、自分自身の信念や価値観が整理されていないだけではないだろうか?」

人はみんな人生の主人公であり、勇気を持っている。そして、勇気は溢れ出す機会を待っている。よく、映画を見たり、テレビを見たり、スポーツを見て「勇気をもらいました。」とコメントしている様子を見る。

みんな自分の心の中に勇気を持っているからコメントするのである。日頃は、自分の心の中の勇気に「開けるべからず!」とラベルを貼っているだけなのである。


人生に必要なものは、勇気と想像力とほんの少しのお金だ。

【チャールズ チャップリン(Charles Chaplin)】