ターナーは私よりも2つ年下のアメリカ人。
昔、付き合っていたが互いに結婚しそれぞれ交わる事のない人生を生きている。
出張でちょくちょく東京へ来る彼は、その都度電話をしてくる
見慣れない長い着歴はターナー
英語を話す事がない私は、会話もスムーズにはいかなくなった。
”元気? 来週東京へ行くけど会える?”
”そうなの、分からないな”
”おいで。 少しだけでも一緒の時間を過ごそう”
日本人の男性が言わないようなダイレクトで、歯が浮くようなセリフもターナーは当たり前にさらっと言う
”時間が合えば行こうかな”
”行こうかなはダメ、会おう。 ホテルは○○○に泊まるから”
私もその昔、外資系企業にいた。 海外出張は、ファーストクラスでホテルは名の通ったところが当たり前に
用意されチェックインもホテルの部屋でしかしたことがない… 仕事と、自分の時間だけを楽しんでいたあの頃の
自分を思い出す
今は、生活感たっぷり、月曜にはごみを出して近所の町会のおばさんと話をし、小学校のママと会ったり、整体に行ったり....
成田空港をさっそうとスーツにヒールで、早歩きしていた自分はもしかしたら妄想だったのかとさえ思う。
”聞いてる? 先にホテルに行っててくれてもいいよ。出来たら泊らない? 過ごしたいんだ、君と”
”何を言ってるの。 奥さんに叱られるよ! またメールでもするね”
ときる。
心のどこかで、裸になってターナーの大きな腕で抱きしめられて眠りたいとも思う。
現実逃避か。
”ママ、俺のチノ洗ってある?”と下から主人の声。
”あ、ごめん。 朝、洗うね”
そう、そう、これが私が今いる現実