【 ~心理学と精神世界~ code : 6 】
「きっかけ3」
ある種の感情の抑圧によって、境界性パーソナリティ障害の症状を見せ
るようになった人・・・
このような人々は、1人のときと人と一緒にいるときとのテンションの差
が激しく、人と一緒のときはテンションを無理に上げるため、一見エネル
ギッシュで魅力的に見えることも多いのですが、1人になったときやエネ
ルギーが枯渇してくると欝状態になったり当り散らしたりするなど、周り
の人々は、彼らの感情の揺れ動きに訳も分からずに引きずり回されて傷つ
いていき、次第に彼らを憎むようになることが多いのです。彼らはその兆
候を敏感に察知して「見捨てられる恐怖」を感じ、周囲の人々にしがみつ
くか反対に激しく傷つけて突き放すかして、不安定な感情を鎮めようと必
死にもがきます。しかし、押さえつけても押さえつけても、わきあがって
きてしまいます・・・・
そして、本人も、関わった人々も共に傷ついてしまうという悲劇が、何度
も何度もくり返されていきます。同じメンバーで、あるいは人を変え、似
たような状況が繰り返し起こってしまうのです。
また、感情の抑圧の特徴としてみられるものに、『周期的な感情の爆発』
があります。例えばだいたい3日おきだったり、3週間おきだったり、3ヶ
月おきだったりと、人によって周期はさまざまですが、たいていは些細な
ことで突然”キレる”のです。家族など周囲の人間にあたりちらし、罵詈
雑言を吐いたり、物を壊したり、暴力を振るったりと、周囲の人間は大変
迷惑するのですが、本人はしばらくするとけろっとして、何事もなかった
かのように普段通りの生活にもどります。そして時がたつとまた爆発し・・
・・・ということを延々と繰り返します。
これは、本人よりも身近な人のほうが気が付きやすい症状ですね。
この周期的な怒りの爆発は、私の親にもみられます。そして、当り散ら
すと別人のように機嫌がよくなったりします。後になって、「なぜ当り散
らしたの?」とか「そのときに自分が何を言ったのか、何をしたのか覚え
てる?」という問いをぶつけても、まるで他人事のような無反応さを見せ
るのです・・・・・
では、『どうして感情を抑圧するようになるのか』ですが、【幼児期から
の養育者との関係に何らかの歪みがあったため】という説が、心理学
の世界ではとても多く言われています。
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「原因」
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私は、乳・幼児期から始まる養育者との関係の歪みを、『攻撃的で暴力的な
状態』から、『独善的に支配(命令)又は溺愛する状態』まで、そして『肉体
的な育児放棄』や『精神的な無関心(ネグレクト)』までをとても幅広い
”児童虐待”とみなして、そのような状態が心に「深く激しい心の傷つき
(心的外傷=トラウマ)」を生み出しているのではないかと考えています。
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子どもが育っていくためには、十分に愛され、受けとめられ、リラックス
できる場が必要との考えから、このような在り方(機能)が果たせない状
態(児童虐待)が恒常化してしまった家族は、「機能不全家族」と呼ばれ
ています。
(そして、アダルト・チルドレンとは、そのような家族の中で育ち、自らの生き
にくさの理由を理解しようとする人がたどり着く、ひとつの自覚です)
子供は、そのようなつらい出来事と、それに伴う感情に耐えられずに、抑
圧してしまうのではないでしょうか?
しかし、【記憶や感情は抑圧しても消えることはなく】、無意識の領域
に入り込んで、大人になってからもその人を苦しめ続けるのです。
意識的には、「忘れた・・・」「もう関係ない」と思っていたとしても・・・・
消えない過去の怒りや不安は、その対象を現在に求めようとします。大人
になってから、身近な人に怒りや不安を感じてしまい、その人が自分を怒
らせたり不安にさせているのだと思って、争いを起こしてしまうかもしれ
ません。
■私たちが今感じている怒りや不安の多くは、今目の前にいる人や状況
が原因なのではなく、過去に抑圧してしまった感情が再燃しているだけなので
す。
特に自分でも驚くほどの怒りを感じるときなど、『激しい感情がわきあが
ってくる場合』は、なおさらです・・・
そして、求めても何も与えてくれない人や自分を大切にしてくれない人
を好きになっては傷つくということを、無意識に何度も何度も繰り返すか
もしれません。
抑圧し続けた感情は無意識となってそのはけ口を求め、自分の親と同じよ
うに自分を傷つけてくれる人を探します。あなたが抑圧に気付いて、意識
的に感情を解放するまで、何度でも、永遠に・・・・
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また、「境界例の子は境界例の親が作る(世代連鎖)」とも言われてお
り、虐待を与える大人も、 子どもの頃に同じ様にトラウマを負わされて
いたという事が、よく言われています。
このような事から、その人が受けてきた、軽いものから破壊的なものまで
の様々な虐待行為を、過去に学んだ「歪んだ対人関係」の反復として、攻
撃しても安全な子どもという弱者に向けて無意識に発散しているのではな
いか?という見方ができます。
(更には、人種差別等の差別意識の源として考える事ができるかもしれま
せん)
「人は、自分がかつて扱われたようにしか自分を扱うことができず、他人
をも同じようにしか扱うことができない」
「侮辱的な扱いを受け続けていれば、自分自身の尊厳だけでなく、他人の
尊厳の感覚をも失ってしまう」
・・・・のではないでしょうか?
そしてこれこそが、いじめ、暴力、差別、果ては戦争が起こる原因なのではない
でしょうか?
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では、なぜこれらのことがあまり知られていないのでしょうか?心理学の
世界の中で言われ出したのでさえも、やっと20~30年前からなのです
・・・・・
つづく