このシステムをごっそり買うはずだった。
が、マンションの抽選に落ちた。
そりゃ、人気の間取りや向き、階数ってのはどうしても偏るものだろうけど。
さすがに40倍とかで覚悟は決めていたものの、落ちるのはショックだった。
場所がなければこんなデカいスピーカーは買えないよぉ。
ということで、その抽選に落ちた2年くらい前からこのオーディオルームにはコンスタントに通ってる。
B&Wとマランツは相性がいいのか、定番なのか、どんなジャンルの曲を鳴らしても安定した音が出てくれるところが素晴らしい。
この感動を音楽好きな友達と共有したいと思い、こないだ誘ってみた。
彼女は興味津々で、聴きたいCDを焼いてきてくれた。
売り場の人が見慣れない人で、やたらうんちくを語りたがる。
スペーサーがどうのこうの、ダイヤモンドでできていてどうのこうの、、、
あー、はいはい、もうサイトで熟知してるから、おさらい要りません。
でも、私が半ばシカトしてたら、友達が熱心に聞いてあげてたので、申し訳ない感じに…。
「もう2年くらい前から買うことはこちらで商談がついているんです。以前の担当の方とは話がついていて、自由に持参したCDを聴かせてもらってましたので」とはっきりいうと、すごすご引っ込んでいたけど、ちょっとかわいそうなことしたかなって思った。
悪い人ではないんだよね。
好きだから語りたくなる。オタク気質のある私と友達は、基本的に人がなにかを熱く語るのは好き。
下の階はわんさか人が居るのに、ガラガラのオーディオルームにわざわざ足を運んでまで、ましてや持参したCDを聴かせてくれっていう客が嬉しくてテンション上がっちゃって、向こうとしては親切心だった。
それがわかってたから、いっそ仲良くなっちゃえば次も気持ちいいしと、聴きたい曲は大きな音で聴かせてもらいつつの、雑談もするようにしてたら打ち解けた空気になって。
こうなると、もう、「もう他のお客さんがいないから、もっと大きな音を出しちゃいますか!」なんて、その場として聴くのには最適な限度ギリギリの音量で曲を流してくれたりしてくれた。
友達はこの環境にひたすら喜んでた。
「うわー、このスピーカーがあったらそれだけで、仕事帰りにまったりと音楽を流してソファでお酒とか飲みながら、癒されるぅ」
ジャズやクラシックを聴きながら彼女はそう発言し、私の持ってきたDJのMIXCDでは、「おお、こりゃクラブに行かなくてもいいかもー。毎日パーリー、パーリー!」とニコニコ笑ってくれた。
そして、せっかくなら、スピーカーの聴き比べしようと提案。
売り場の人も乗り気で、どのスピーカーがいいかなと真剣に選んでくれ、B&Wの1本15万程度の売れ筋だというのを、友達がふだん聴いているCDをかけてもらった。
「ぶっちゃけ、これでも全然いいんじゃない? このレベルの音が家で聴けたらすごいよ」
2人で顔を見合わせ、そう言い合ってたけど、その直後に同じ曲をB&Wの1本60万円弱するスピーカーで聴き比べたら、「あー。。。」と、2人で戻れないね、良いのを知っちゃってからは、と苦々しく笑うしかなかった。
音の広がりが段違い。潰れる音がどこにもない。
やっぱり値段の差はあるね、と納得。
彼女は楽器を演奏するので、オーケストラのコントラバスの音にいちばん感動してたかも。
あと、セリーヌ・ディオンのCDを聴かせてもらったときは、うわーって、おそらくは鳥肌を立ててたっぽい。
「もう、目の前で歌ってるとしか思えない!」
友達がそういった理解を示してくれたことが嬉しかった。
もう夢中になっちゃってて、ハッと気が付くと1時間半近くオーディオルームに居たことになってて、お店が閉店になりかけたところで。
「ありがとうございました!」と友達とお礼を言うと、「ぜひまた来てくださいね。色んなジャンルを聴いて欲しいですよ」とセールストークではなく本心としての発言らしかったので、みんなで笑顔を共有できた。
「まさかこんなにオーディオルームでガッツリ過ごすとは思ってなかったよー」
友達は温厚な人だけど、きちんと自分の意見も主張できるから、飽きたのなら「もう行こうよ」って言ってたはず。
そして、私たちは、予約してた刺身の安くて旨い店へ移動した。
「今度はショボ系の、ガレージで録音しただろって音源持って行かない?」
との提案に彼女は「恥ずかしいよ」と言ったけど、売り場の人はみんな言う。
自分の好きな曲を聴くのがいちばんわかりやすくていいんです、と。たとえそれがアイドルの曲でも本人がそれで幸せならいいんですから。
よっし、今度は90年代の北欧メタルか、アイアイ・メイデンあたり、いっちゃいます♪
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