保険会社の手続きに時間がかかりましたが、やっとのことでこの週末に医療保険を使ってウィッグを作りに行ってきました。保険なので最低限のものかと思ったら完全オーダーメイドでした。

アメリカでは医療用ウィッグはCranial（頭蓋の）prosthesis （人工装具）＝髪の毛？と言います。ウィッグ、という明細では保険は下りないので、ちゃんとcranial prosthesisと書いてあることが重要です。私の場合、「トッパー」と呼ばれる頭頂部のみをカバーするものではなく、頭全体を覆うようなウィッグなので、Total （全体の）cranial prosthesisという処方箋が出ました。

私の保険の場合このような流れでした↓処方箋をもらってからウィッグ店に行って頭の大きさを測るのに2−３週間かかりました。

医師が「Total Cranial prosthesis」の処方箋を書く
病院のナースが保険会社に電話をする
保険会社が保険認定しているウィッグ店に連絡する
ウィッグ店が保険会社にどの程度保険でカバーされるのかを確認
（私も心配だったので保険会社に電話してどの程度保険でカバーされるか確認。1年に1つまで100％保険がカバーするとのこと。）
ウィッグ店が患者（私）に連絡、相談日を決める
処方箋と保険証を持ってウィッグ店訪問、頭の大きさを測定、ウィッグタイプ（人毛/人工毛、メッシュフロント/人工頭皮、髪の色など）を選び、発注　←今ここの段階
出来上がったら、ウィッグを着けて、髪の毛をカットしてもらい、完成。←２週間後

人工毛を買うつもりで行きましたが、このお店には希望していた熱抵抗性の人工毛が無く、人毛の方が長持ちするのと、ウィッグの洗濯サービス（！？）を使うことにしたので、人毛はメンテナス大変、という障壁はクリアできると思い、人毛にしました。自分でイメージしているものに一番近いウィッグをとりあえず選び、そこからカスタムオーダーメードで発注です。

この髪の色・感じを選びました↓

被るとこんな感じ。私の地毛が下から出ているので実際のウィッグより長く見えます。最終的には私のウィッグも今見えるくらいの17インチくらいの髪の長さで作ってもらうことに。

頭に完全にフィットして欲しかったのと、ゴワゴワしないで欲しかったのでレースフロントと呼ばれるタイプの内張りを選びました。細かいメッシュになっていて裏からみても髪の毛が薄く透けているのがわかります。機械縫いではなく、一本一本手縫いだそうです。

上から見たところ。髪の毛が地肌から生えてるように見えて自然。手のひら部分に見えるメッシュの端きれは髪型を整えるときに切り落とすから気にしないように、とのこと。

被った時の生え際（レースフロントのサンプルは、髪の毛の色がこれしかなかったので仕方なく被る私。）好きなところで分け目が作れるのも魅力的。

髪の毛の色を選びます。最初にかぶったサンプル色の「カプチーノ」を選びましたが、もともと細かくハイライトを入れていたので、ウィッグにもハイライトにワントーン明るい「ミディアム・ブラウン」を追加。

最後に頭のあらゆる部分の長さを測って今日は終わり。

ウィッグのお値段は、4,000ドル（約70万円）。オーダーメードということもあってか最初に行ったマンハッタンのお店より高い・・・。保険で１年に5,320ドルまで下りるそうで、自己負担ゼロ。保険ちゃんと下りないとそのまま自己負担になるので、とにかく無事保険が支払われますようにと祈る🙏🙏🙏

・・・とここまでは自己負担ゼロだったのですが、ここで、ウィッグメンテナンスサービスをサブスクしたのと、髪の毛の色のハイライト追加分が自己負担になりました。ウィッグメンテナンスサービスは12回のウィッグ洗浄・ブロー・髪の毛が抜けてきた時に1年に1オンスまでの髪の毛追加や、クリップが落ちた時に付け直したりという細かな補修をするというもの。人毛のメンテナンスは特に体調が悪い時には無理だ、と思っていたけど、ウィッグ店まで片道40分車で走らなくても郵送でやりとりできればメンテにかかる手間暇は気にしなくて良いので、1000ドルと少しお高いけど申し込みました。（保険がウィッグ代を100％カバーしてくれる（はずだ）からできることでもありますが。）それから、ハイライト追加分は、500ドル。2つのオプションを一緒に申し込むなら少し割り引くよということで、自己負担1352ドルとなりました。やっぱり、高い・・・。でも、自分の元々の髪の毛のようなウィッグが快適に長く使えるのであれば、と少し投資です。

２週間後に出来上がったら、受け取りに行きつつ、最終的な髪型調整をしてもらって、私の長いウィッグ探しの旅は終わりになる、はず・・・。

ウィッグもとい、Cranial prosthesis を探しに（4）医療保険でウィッグを作る