スピーチカニューレになったあとくらいに嚥下検査受けて、訓練開始。
検査は、造影剤入りのゼリーと水分をのみこんでそれを調べる嚥下造影検査、いわゆるVF。
レントゲン室で放射線あてながらのみこみの様子をリアルタイム確認する検査で、どこに問題があるかわかりやすいのと、内視鏡より苦しくないのが利点。
欠点は、レントゲン室でなきゃできないことと、どうしても被曝すること。まあでも海外旅行1回でそれ以上に被曝するしな……
知識としては知ってても実際やってるとこは見たこと無かったので興味深かったです。
嚥下内視鏡検査は学会主催の勉強会で研修も受けたし、自分で実施したこともあるけど、VFは大きな病院じゃないとやれないので。
喉問題なし、口腔内の傷口からの漏洩もなしってことでゼリー食から開始、様子見しながら徐々に段階あげて退院時には軟飯+やわらかめ普通食になってましたね。
食事制限無かったので粥になってからはごはんですよとか、なめたけとか追加して食べてました。
(主治医に確認はとったよ!)
嚥下訓練。
他人に指導する側だったのでちょっとはわかるけど、コレ、その人の『どの段階』に問題があるかで結構やること変わるんですよね。
嚥下5相(認知・準備・口腔・咽頭・食道)のうちどこに問題が起きてるのか。
認知期だと『そもそも食事という行為が認識できない』
準備期だと『手に取って口に運ぶ段階での問題』だから食器とか介助とかの工夫が必要。
口腔期は、噛んでまとめて喉の方までおしこむ……つまり『頬、歯、舌』の問題。
咽頭期は「ごっくん」する喉奥の開閉機能の問題。
食道期は、のみこんでから胃に送りこまれるまでのルートの問題。
リハビリでどうにかできるのは主にこの口腔期。
癌で舌切除しましたの場合問題がおきるのもここ。
咽頭期は反射なので、ここの運動機能は加齢などでどうしてもおちるんだけど、誤嚥はしやすくなるから、誤嚥しにくい体勢とかひと口量の調整とかである程度までは対策できても根本的には難しい。
食道期もリハビリはあまり効かない、ただしポリープとか傷跡とかで物理的に詰まってるとかなら外科的対処が可能。
で、口腔期リハビリ。
噛む力(歯と顎開閉)なら歯科治療と組み合わせつつ、頬のマッサージと開閉訓練。
唇閉じる力が足りてないなら、割り箸を唇ではさんでくわえて「いー」したり。
頬の膨らます力不足、鼻に空気抜けてしまうとかだと、風船や吹き戻しで訓練。
舌は持ち上げたり前後左右に動かす訓練。舌打ちとか。発音とも絡むので言語聴覚士さんと構音訓練やる。
その人によって苦手な音、弱い部位は変わるから詳しくは担当の言語聴覚士に相談だ!なんだけど
一般化できるとしたら『とにかくたくさん喋る』のがよく効きます。
私は、オタク仲間でもある家人相手に爆裂オタク語りをし続けたり、手術後面会にきたきょうだい相手に推し布教トークしたりしてました。
朗読もいい。
有名なのだと北原白秋の『五十音』
あめんぼあかいなあいうえお、のアレ。
演劇の練習にも使われるだけあってかなり効く。
童謡の、汽車ポッポ、とかも、摩擦音破裂音が多く含まれてて頬舌機能訓練にちょうどよく、リズムもいいしわりと誰でも知ってるからやりやすい。
少なくとも『ぱんだのたからもの』を延々と繰り返すよりは汽車ポッポ歌う方がなんというか、虚無感少なめというか。
最初の頃は、舌持ち上げて歯列の口蓋側をなぞろうとしても歯に届かない……でしたが、地道に地道に動かしてのばしてするしかない。
健康な頃は上下左右、口蓋側も頬側も、歯と歯肉の境目のとこ余裕でなぞれましたが、1/4になった今は辛うじて口蓋側の1部と咬合面。
唇の赤いとこにちょっとさわれる、くらい。(術後半年時点)
それでも最初の頃から比べたら1センチ以上可動範囲増えてますからね!
舌は筋肉、皮弁ももとは筋肉。訓練である程度改善が見込める部位。
亀の歩みでも、笑っちゃうくらいの進捗でも、昨日の自分より今日の自分は回復してる!たまたま今日だめでも、先週の自分よりは確実によくなってる!って毎日ちょこちょこ頑張ってましたね。