去年からボチボチやっている「料理教室」。料理教室って言ってもそんなに本格的じゃない。だって私は料理の先生じゃないし料理研究家でもなくてただの主婦だから。でも、日本好きなドイツ人から「料理教室やって~」と頼まれて、興味のある人が何人か集まっての和食作り。和食ブームで巷には「お寿司教室」「ラーメン教室」がすごくたくさんあるけれど、私が教室で作っているのは「いわゆる誰でも知ってる家庭料理」。そもそも私は料理教室がしたかったわけじゃなくて、麹や味噌・醤油をワークショップを通して広められたらな~というところから始まっている。なので、料理教室でも自家製の味噌や調味料を実際に市販のものと味比べをしてもらってりしてるんだけど、お世辞半分だとしても、ドイツ人の舌にもちゃんとその違いはわかるらしく、1か月前に「味噌教室」を開催。そしてその場で「次回は醤油やって~」との嬉しいリクエスト。
そして昨日がその「醤油教室」だった。
私のほうは3日前から醤油用の麹を準備。限定吸水での麹作りが温度上昇も少なく作るのも楽だったんだけど、実際に限定吸水で仕込んだ醤油はまだできあがっていないから、成功か失敗かがまだわからないので、今回は安全パイということで、普通に茹で大豆での製麹。不思議と今回は温度上昇があまりなく、だいたい32℃前後をキープしながらの製麹。あまりに優等生で逆に心配になる。
出麹の様子、実際にはもっと鶯(抹茶)色
見た目もふもふ感が弱い気がするけど、触るとちゃんと(?)胞子が舞い上がる
当日は材料とテキストを準備して、生徒さんをお出迎え。
当日は写真を取り損ねたので、上の写真は2月に日本人の友人たちとやったときのもの。今回はテキストをドイツ語で作りなおして長女にドイツ語を添削してもらった。同じような間違い(名詞の定冠詞)を何度もしてるもんだから「ママ、これもう何回目よ~。いい加減に覚えなよ!」と叱られた・・・
仕方ないのよ、一度覚えたことって、あってようが間違ってようが、なかなか覚え直しができないんだってば(特にこの年になると。若い人にはわからないんだろうな)。
仕込みの前に、テキストを元に醤油のことをちょっとお勉強。
そして、先日日本で調達してきた醤油で味見。大きくわけて5種類ある醤油がどんな風に味が違うのか。
左から、「たまり」「再仕込み」「淡口」「白」「濃口(私の自家製)」
どれが美味しいかと聞いてみたら、二人の人が「たまり」、優等生な生徒さんは「どれもそれぞれ美味しいんだけど、やっぱりあなたの醤油が一番だわ~」とお世辞を言ってくれた。ドイツ人でもお世辞言うんだね。そしたら他の生徒さんも「あ~それはもちろんそうよ。その次に美味しいのがたまりってことよ~」と慌ててフォロー。「この私の自家製の醤油の味が来年の年明けくらいには出来上がるからね~」と最後に〆といた。
ただし、ここで一人の発言からちょっと脱線しちゃって・・・。というのも「どっちにしても醤油ってほんとにしょっぱいよね~。お寿司につけるとほんとしょっぱくて~。」。はい、ドイツ人の皆さん、お醤油使い過ぎです。醤油皿にたっぷり入れて、お寿司をドボッと醤油に浸して召し上がっていらっしゃる!!何度も目撃したものの、今まで見て見ぬふりをしていたけれど、この場は私が先生ってことで、失礼を承知ではっきりと申し上げた。お寿司にはチョンっと醤油をつければ十分だと。皆さんの食べ方は間違ってると!いや、正解や不正解があるわけじゃないんだけど、醤油がべっちゃりとついたお寿司は、もう醤油の味ばかりで魚の味を味わっていられない=せっかくの魚がかわいそう。さらに、醤油ってほんとにしょっぱ過ぎだよね=醤油がかわいそう。もうね、悪循環です。塩だってしょっぱいけど、それをそのまま食べるわけじゃないし、醤油だってそのまま飲んだりするものでもない。調味料って、食材の味を引き立てるためにあるもの。でも、醤油だけは何故だか大量使いされている。ダンナに話したら、「俺も一度和食屋で隣に座ったドイツ人カップルがあまりにドボドボ使ってべっとりつけてたから、一言言ってやった」そうで。本人たち曰く「でも皆そうやって食べてるし・・・」はい、でもそうやって食べてる中に日本人はいないと思う。
あ、興奮して力説してたことをまた思い出して、ここでもすんごい脱線してしまった・・・。気を取り直して醤油作りです。
塩水を作って、麹を入れて混ぜて・・・ほんとに簡単だよね、醤油の仕込みって。10分もあれば終わっちゃう。麹さえ手に入ればね。これを自分でやるっていうとちょっとハードル高いけど。
皆の経過を一緒に見られるようにするために、私も一緒に同じ材料で仕込みました。
そうそう、昨日は1ヶ月前に仕込んだ味噌を持参してもらって、それぞれどんなふうに変わったかを皆で見せ合いました。皆が心配していたのは「こんなに水っぽくなっちゃって大丈夫?」ってこと。水っぽいというか水が上がってきてるだけで、そりゃあ仕込んだ時よりは柔らかくなってきてるんだけど、上がってきた水には旨みが詰まってるから、間違っても捨てないようにお願いした。少ない量ならそのまま向きを変えて味噌に馴染ませればいいし、もしもあまりにも大量に水が上がってきたら、水を取り出して醤油の代わりとして使えるよってことも伝えたら、皆さんの表情が安堵に変わりました。こちらもひと安心。
今後はこの醤油の様子はWhatsappでのグループでお互いに写真をアップしていきながら経過を見ていこうと思ってます。
仕込んだ後は、発酵ランチ。
私は余裕がなくて写真なんか撮ってられなかったので、生徒さんからお借りしました。
今回のメニュー
・鶏もも肉の唐揚げ風:鶏モモ肉を去年搾った醤油の「もろみ」ににんにくと生姜のすりおろしと一緒に混ぜて漬けておき、ノンフライヤーで調理
・きゅうりと春雨の中華風サラダ:きゅうり、トマト、ハム、春雨を「ひしお」とごま油で和えたもの
・シュパーゲル(白アスパラ)のサラダ:シュパーゲル、ルッコラ、ハムを塩麹・柿酢・にんにく・砂糖・オリーブオイルで作ったドレッシング和え
・おにぎり(各自自分で作ってもらった):具はルバーブの練り梅、醤油麹(麦麹とがごめ昆布ミックス)、「もろみ」に生姜・にんにく・ベアラオホ(行者にんにく)・ごまを混ぜたもの
・玉ねぎ塩麹のスープ:刻み葱とワカメ入り、お好みでごま油を垂らして。
みんな初めてのおにぎり作りで、「お寿司(巻きずし)のほうが簡単だわ~」とのコメント。私にしてみれば、巻きずしのほうが難しいと思うんですけど・・・。私が見本で作ってみせたのは三角だったんだけど(私、三角しか作れない!!)「形はご自由に」と言ったらなぜかみんなまん丸で。「Knoedel(クネーデル:じゃがいもやパンとかで作る団子)を作るのは慣れてるから、その形にしかできな~い」とのことで。
今回は、「仕込んだ醤油の搾り粕はこんな風に使えるよ」ということと、前回「塩麹を自分で作りたい」と麹をお持ち帰りしてくれた人がいたので、「和食だけじゃなくて洋食(シュパーゲルサラダとか)にも使えるよ」ということを紹介したくて。実際に自分で塩麹を仕込んだ彼女は、「臭いがヘンな気がする」といって、使う勇気がなくて冷蔵庫にそのまま置いていたそうで、昨日は持参してきてくれました。早速においと味を確認したけど、全然問題なし。今私の手元にある古いのと新しいのを両方においを嗅いでもらったら安心してくれました。
こういうのって、一人で悶々とやっているだけだと「これで正しいのか」自信がなくてやむを得ず捨てちゃったりすることもあると思うけど(←実際に体験済み)、これなら大丈夫よ、と言ってもらえると安心っていうか。でも、最後は自分の舌がオッケーかヤバイかを教えてくれるからね。
そんなこんなでお世辞半分かわからないけど、皆楽しんでくれたようでなにより。実際に私も楽しかった~![]()





