公益法人などを対象に20日に始まった行政刷新会議の「事業仕分け第2弾」の後半戦。支持率低迷にあえぐ鳩山由紀夫首相は世論の熱い支持に期待を寄せるが、意外にも初日の来場者は低調で、一般傍聴席は空席も目立った。政権発足後、ほぼ唯一の“成功体験”だった「仕分け劇場」ももはや賞味期限切れなのか。(小田博士)

 「民主党政権は財源なきバラマキだ。仕分けなければならないのは、お前たちだ!」

 20日の事業仕分けの作業の開始直後、一般傍聴席に立っていた男性が突然大声を張り上げた。男性は夏の参院選に東京選挙区から立候補する考えだという。視線の先には同じ選挙区から民主党公認で出馬する蓮舫参院議員の姿もあった。

 男性は多くの報道陣に取り囲まれ、自分の名前を盛んにアピール。参院選に向けた「政治ショー」との批判を受けた事業仕分けが、皮肉にも民主党に批判的な勢力の政治パフォーマンスに逆利用された格好だ。

 仕分け自体の「パフォーマンス力」にも陰りが見え始めた。20日午後1時半時点で、蓮舫氏がおり、注目度が高いA班の会場の一般傍聴席約110席はある程度埋まっていたが、B班の傍聴者はわずか約50人。独立行政法人を対象に行った4月下旬の「前半戦」では会場に入りきれない一般傍聴者が多数場外に並び続けたことを振り返れば寂しさは否めない。関係者は「1カ月間しか間を置いていないため、注目度が下がっているのかも」とこぼす。

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