昨年5月に東京都内で発生した2件の強盗事件を指示したとして強盗致傷罪などに問われた無職、久保松幸被告(56)の裁判員裁判の判決公判が14日、東京地裁で開かれた。大善文男裁判長は懲役9年(求刑懲役12年)を言い渡した。

 久保被告は「犯行を指示したことはない」と無罪を主張。3月の裁判員裁判で「久保被告に利用され従属的に犯行に関与した」と認定され有罪が確定、服役中の実行犯の男が証人として出廷し、「久保被告とは相談していない。私の単独犯」などと証言していた。

 大善裁判長は、久保被告の指示を認めた実行犯の捜査段階の供述や3月の裁判での証言を「自然で信用できる」と指摘。一方で久保被告の関与を否定した今回の公判での証言を「行き当たりばったりで不自然」と退け、久保被告の指示を認めた。

 判決言い渡し後会見した裁判員の男性は、久保被告の関与を示す証拠が、実行犯の証言など間接証拠ばかりだったことについて「(有罪か無罪かを)判断する材料が少なかった」としつつ「裁判官からは、公判で出た証拠で判断するように言われた。今回出てきた証拠で、全員で判断した結論」などと述べた。

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 2日午後2時40分ごろ、横浜市中区太田町1の関内川島ビル9階「横浜みらい法律事務所」の女性事務員から、「男が刃物を持ってけんかしている」と110番があった。駆けつけた神奈川県警加賀町署員が、事務所に所属する弁護士の前野義広さん(42)=同区蓬莱町3=が血を流して倒れているのを発見。胸や腹を刺されており、病院に運ばれたが同4時ごろ死亡した。同署は殺人事件とみて逃げた男の行方を捜している。

 同署によると、前野さんは床に倒れ、近くには凶器とみられる血の付いたサバイバルナイフのような刃物が落ちていたという。逃げた男は年齢30歳くらいで身長約170センチ、白いTシャツに黒のTシャツを重ね着し、ベージュのズボン姿。手袋をして、黒いリュックサックを背負っていた。

 現場はJR根岸線関内駅から北東へ約500メートルのオフィス街。【吉住遊、中島和哉】

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【法廷から】

 うそつきは泥棒の始まり-。昔、小学校の先生から言われた言葉を思い出した裁判だった。19日に開かれた民主党の小林千代美衆院議員陣営への北海道教職員組合(北教組(ほっきょうそ))違法献金事件の初公判。教職員の政治活動とカネをめぐる疑惑を解明する場として期待されたが、明らかになったのは、子供たちに「うそはいけない」と教えるべき教師像からはほど遠い“聖職者集団”の実態だった。(大竹直樹)

 ■不可解な変貌

 「子供を教える立場の教職員組合がこのような違法行為をしたことに対し、深く反省している」

 札幌地裁で最も広い805号法廷。被告人席には、政治資金規正法(企業・団体献金の禁止)違反の罪に問われた北教組委員長代理の長田秀樹被告(50)の姿があった。

 教育大学を卒業し、平成13年までは学校現場に赴任。いまも北海道内の小中学校などの教職員約1万9千人が加入する教職員組合のトップとして君臨する長田被告。法廷では、ややうつむき加減で何度も「反省」「信頼回復」という言葉を口にした。

 しかし、長田被告が逮捕された当初、北教組は「法に違反する事実は一切なく、逮捕は不当な組織弾圧と言わざるをえない。組織一丸となってたたかっていく」と徹底抗戦の声明を出した。長田被告も取り調べに黙秘を貫いてきた。それが初公判で一転、小林氏陣営への1600万円の違法献金を認めたばかりか、「声明は誤りだった」と手のひらを返したのだ。

 かつては学力テストの実力阻止をめぐる暴行事件の裁判で、約15年にわたる法廷闘争を繰り広げた北教組の“変貌(へんぼう)”だった。

 ■消えた会計帳簿

 公判では、より大きな「うそ」を覆い隠そうとしているのではないかと勘ぐりたくなる北教組の実態が明らかになっていく。

 長田被告は、違法献金に使った1600万円は組合員から集められた「対策費」から出費したと説明。使途を明かさなくても自分の裁量で出金の判断ができると答えた。対策費は「一般会計で、年間約2000万円程度」で、小林氏陣営から領収書も受け取っていなかったという。実態は限りなく「裏金」に近い。

 だが、検察側は公判で対策費の原資を明らかにはできなかった。なぜなら直近6年分の会計帳簿が、北教組本部や長田被告宅の捜索で発見できなかったからだ。検察側は「帳簿が組織的に隠滅され、長田被告も関与した」と指摘。被告人質問でも帳簿の所在について厳しく追及した。

 「捜索のとき、帳簿類を発見できなかった。どこにあったのか!」

 若い検察官の口調がにわかに荒々しくなった。長田被告は「必要な書類は保管してある」と回答。検察官が「どこに?」とたたみかけると「分からない」「知らない」「(会計担当にも)聞いていない」と繰り返し口をつぐんだ。

 これまでの取材で、北教組がプールしていた「主任手当」の運用益が違法献金の原資に充てられた疑いが強いことが分かっている。主任手当は学年主任らに支給される公金だが、北教組は当初からこの制度に反対し、支給された主任手当を拠出させる運動を展開してきた。だが、長田被告の口から、真相が語られることはなかった。

 ■「不正の巣窟」

 「組合の会計は不正の巣窟(そうくつ)。帳簿はもう破棄したのではないか」。元北教組組合員の男性は、産経新聞の取材にこう証言。「組合幹部は、自分を校長や教頭よりも偉いと思っているエリート。教壇に立たないから聖職者という意識を完全に忘れている」と吐き捨てるように言った。

 長田被告は公判で、北教組の政治活動の“正当性”を饒舌(じょうぜつ)に語り、弁護側も「教育条件改善のためには政治の力が必要」などと、選挙活動へのこだわりを見せた。

 違法献金の原資を裏付ける証拠を隠しておきながら、平然と政治活動の“正当性”を強調する。その姿は確かに、「聖職者」にはほど遠いように思える。

 「うそつきは泥棒の始まり」。小学校の先生から教わったその言葉。改めて辞書を引いてみた。

 平気でうそをつく人は小さな悪事を繰り返すが、そのうち罪悪感が薄れ、大きな犯罪をも平気になる-。

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