過剰なグルタミン酸がなぜ良くないのかの説明です

適切なグルタミン酸は必要ですが過剰なグルタミン酸が問題です

これは細胞の模式図ですが、食事由来や体内で産生されたグルタミン酸は細胞膜上にある、NMDA型グルタミン酸受容体に結合します。そうするとカルシウムイオンチャネルが開口し、カルシウムイオンが細胞内に流入します。

 

細胞内と外では、カルシウムイオンの濃度が1:10000と言われ、普段カルシウムは細胞の外に多く存在します。カルシウムイオンの細胞内への流入により濃度は1:1000となり、その細胞が筋肉の細胞なら流入をシグナルとして筋肉収縮が起きます

 

細胞膜にはカルシウムポンプがあり外に汲み出す機能がありますが、何らかの原因で外に出せなかったり、細胞内の小胞体というグルタミン酸を抱える機能を持つ器官の許容量を超えたりすると、カルシウムイオンが増えます

 

カルシウムイオンが異常に増えた場合、細胞は自ら死ぬようにプログラムされておりアポトーシスが起きます。アポトーシスが長年に渡り慢性的に脳で発生すれば脳疾患になるわけです。急性的には起きません。

 

補足ですが、ポンプと小胞体はATP依存性です。ATPが無ければ機能しませんのでグルタミン酸毒性を減少させるためにもミトコンドリアのサポートが重要です。それからミネラルのマグネシウムはカルシウムイオンチャネルに蓋をするように機能しているそうです

 

これらの話はナカムラ先生の記事「グルタミン酸と自閉症1」も大変参考になりますので読んでみてください