東芝との新世代DVDの規格争いで勝利したソニー。
勝因は、ベータ方式で惨敗した「ビデオ戦争」などの反省を生かすことができたからだったようです。
ソニーにとって、80年代のビデオ戦争では
「画質ではベータが上」と言われながら、販売に強い松下電器産業などのVHSに敗退しました。
90年代の現行DVDの規格争いでも、
フィリップス(オランダ)と独自規格を打ち出したが、
米映画会社を味方につけた松下・東芝連合に敗れました。
「自社の技術力を過信し、販売対策を二の次にしてきた」(アナリスト)との指摘は根強く、
この教訓から新世代DVDでは、
メーカーの抱き込みと豊富なソフトを持つハリウッドを取り込む作戦に全力を挙げました。
ソニーは00年にいち早くBD技術を公表し、
「宿敵」だった松下をはじめ、フィリップス、韓国サムスン電子など日欧韓の大手8社を自陣営に引き込みました。
「HDより記録容量が多く、究極のディスク」(井原勝美副社長)と性能をアピールしつつ、販売体制でまず東芝をリードしました。
さらに、米映画会社の切り崩しでは、
ソニー初の外国人トップ、ハワード・ストリンガー会長兼最高経営責任者(CEO)が活発に動きました。
同会長は米3大TVネットワークのCBS元社長。
ソニーでも長く映画事業に携わり、豊富なハリウッド人脈を持っています。
自ら映画会社を回り、旧知であるワーナー・ブラザースのバリー・メイヤー会長からBD単独支持を引き出すことに成功。
東芝幹部は
「ソニーのトップセールスがBD勝利の流れを作った」と認めています。
失敗を反省して活かしたことで、ソニーの念願が達成されたようです。