テレビ通販最大手、
ジュピターショップチャンネルの昨年1年間の売上高が初めて
1000億円を突破しました。

デパートなど小売業界が軒並み不振の中で成長が続いているのは、
24時間365日生放送の「ライブ感」と生活雑貨中心の品ぞろえが、中高年女性の固定ファンをつかんでいるようです。




ショップチャンネルの番組のうち一日の間で最も電話注文が多いのが、深夜0時から日替わりでお得な商品を提供する
ショップスター・バリュー」のコーナーです。

昨年11月、高機能の掃除機が人気のブランド
「ダイソン」の小型クリーナー、定価7万2000円を3割引の4万9980円で販売したところ電話が殺到、
1日で1万2000台を売り尽くしました。
売り上げ6億円は1996年11月の放送開始以来、単品での過去最高額だ。

顧客の8割以上を30~60代の女性が占める。視聴可能世帯数は2000万以上だが、顧客のほとんどはリピーター。
購入額が年間1000万円以上の「超お得意さま」も約50人いる。

衣料雑貨から食品、家電まで幅広い商品をキャストと呼ばれる出演者が詳しく紹介。週に出す700品目のうち半分は新商品で、
「ここにしかないものが買える」という視聴者を飽きさせない工夫も凝らしていますし、
インターネットとの併用で購入する層も増えています。

ゴールドマン・サックス証券の吉田マネージング・ディレクターは
米国などに比べ、日本の通販はまだまだ開拓される余地があり、ショップチャンネルは安心して買い物のできる『ブランド』に成長した」と話しています。

ショップチャンネルは住友商事系で、96年の設立。
その成長ぶりに、伊藤忠商事は昨年末、名古屋市の中堅テレビ通販会社プライムと資本提携し、市場参入を決めました。


しかし、不安材料は11年のデジタル放送への完全移行です。

現在ケーブルテレビ局は、アナログ放送の2や5などの空きチャンネルを活用し、ショップチャンネルなどの通販番組を未契約世帯にも提供しています。
視聴者の大半はこうした「テレビをつけたら放送していたので見た」受け身の層とされますが
、11年以降はそれができなくなる。
その後、視聴者が自ら、通販番組を選ぶかどうかを疑問視する向きが多い。

 
この状況に先手を打ったのはQVC。
親会社の三井物産がBSデジタルの無料放送
ワールド・ハイビジョン・チャンネル(トゥエルビ)」を昨年12月開始。

放送時間の相当量をQVCが占め、11年以降は12チャンネルで「つければ通販を放送している」状況が可能になります。

ショップチャンネルも11年以降の対策を検討中で、
チャンネル専用ボタンをつけたリモコンを、試験的に配布している」(住友商事幹部)など、いかに視聴者を引き留めるかに腐心しています。

11年以降、このビジネスモデルが継続されるかが注目です。