イギリスの金融大手のHSBC(香港上海銀行)は、日本で個人向け金融業務に参入すると発表しました。
金融資産1000万円以上を持つ富裕層を対象に金融サービスを提供する。
アメリカ金融大手のシティグループも富裕層ビジネスの強化を打ち出していて、国内の大手銀行グループも新たな収益源として力を入れており、顧客の争奪戦は一段と激しさを増してきそうです。
HSBCでは、金融庁の認可を受け次第、東京と大阪に「HSBCプレミアセンター」を開設。
顧客ごとに「リレーションシップマネジャー」と呼ばれる専任の担当者を付け、資産運用などの相談に応じ、外貨預金や投資信託、個人年金保険、ローンなどの金融商品を提供します。
すでに35カ国・地域に250カ所のプレミアセンターを設け、200万人以上の顧客に同様のサービスを提供しています。
HSBCでは
「対象となる『マス富裕層』は、首都圏と関西圏だけで約650万人いる」と推計。
同グループの香港上海銀行のステュアート・ミルン在日代表兼CEOは
「個人金融業務に参入することで、日本での存在感をさらに高めていきたい」とコメントしました。
日本では、団塊の世代が退職金を手にするほか、少子化の影響で遺産相続が集中することもあり、HSBCが「マス富裕層」と呼ぶ資産が数千万円規模の顧客が今後も拡大すると見込まれています。
また、「貯蓄から投資へ」の流れも加速していて、資産運用などの相談サービスに対するニーズも高まっています。
一方、国内では、三菱東京UFJ銀行が、預かり資産数千万円以上の顧客を対象にした会員制店舗「プライベート・バンキング・オフィス」を展開。
09年3月末をメドに全国30店まで増やす計画。
みずほ銀行は「みずほパーソナルスクエア」を08年末までに70店舗を開設する。
このほかにも、不動産を含む資産運用に強みを持つ信託銀行各行でも、店舗窓口をカウンター型から個室型に改装するなど、富裕層の相談ニーズに対応できる店舗作りを急いでいます。
HSBCの参入で、銀行業界がどう変化するのか関心が高まります。