シンガー・ソングライター河口恭吾の曲がアジアの平和ソングとして広がっているのは、アルバム「普通に生きてゆく事は意外と難しい」(昨年10月発売)に収録されている

「地球兄弟」



平和や平等を願う普遍的な詞が受け入れられ、これまでに日本をはじめ、中国、モンゴルなど7カ国計17組がカバー。


河口は各国のアーティストを集めての“地球兄弟コンサート”を開催したい意向です。




「地球兄弟」を作ったきっかけは05年12月、ドキュメンタリー番組の取材で目の当たりにした

フィリピンのスラム街に住む少女の過酷な暮らし。


病気の母親の薬代と一家の食費を賄うため、ゴミの中から金目の物を拾う生活を7年続けていました。


「何かできることはないか」。


そんな思いから昨夏に完成した曲は


青い青いこの星に生まれた 

みんなつながっている兄弟さ…


と平和や平等を願う内容です。


昨年10月、アジアの人気アーティストが集まった音楽の祭典「ASIAN BEAT MUSIC ALIVE」では、河口の提案で参加者全員がそれぞれの母国語で合唱しました。


この後、一部の参加者がカバーを申し入れ。


河口は「この曲が広がれば、多くの人に社会問題を考えてもらえる」と考え、各国のアーティストにカバーを呼び掛ける「地球兄弟プロジェクト」を今年1月に立ち上げました。


ユニークなのは、曲のアレンジのほか、歌詞の変更も可能とした点。


平和、格差、環境問題…国や人が変われば直面する問題も変わるという考えからです。


このため、各カバー曲はそれぞれの“お国柄”を反映。


香港「Jade Kwan」のカバー曲が香港チャートで1位を獲得するなど、確実に浸透しているようです。

 
河口は

「音楽で平和のメッセージを伝えていきたい」と話しています。


年内にアジア全域を含む40カ国のアーティストに呼び掛け、参加者全員によるコンサートやカバーを集めたアルバムの発売を目指します。

 


ちなみに「地球兄弟」の主なカバー内容は、モンゴル人「Yilana」の場合は、遊牧民の伝統楽器「馬頭琴」の演奏でより優雅な作品。


トリニダード・ドバコのバンド「PAMBERI STEEL ORCHESTRA」はドラム缶から生まれた楽器「スティールパン」を使用。


那覇市出身の安次嶺奈菜子や宮古島出身の砂川恵里歌らの沖縄版では、伝統芸能「エイサー」の勇壮な太鼓や掛け声が入ります。


ネパールから参加予定のアーティストは、歌詞を大きく変え、政府による人権侵害や民主主義の危機を訴えることになるそうです。



こういった試みで、世界全体が平和になることを願っています。