貸金庫に入れるもの、といえば
「株券」 「登記書」 「現金」 あたりがメジャーどころでしょうが、
「陶器の人形」なんかも入れちゃうんですね。
「マイセン幻影」という古い映画をビデオで見ました。
子供のころにおばあさんのコレクションのマイセン人形に魅了された
ユダヤ人のウッツ男爵という実在人物をモデルにした映画です。
ラストの衝撃的な場面はフィクションだそうですが、
全編コレクターならおもわずうなずいてしまう場面がちりばめられています。
途中男爵がアートディーラーに勧められて買ったマイセン以外の陶器の人形を
スイスの銀行の貸金庫に入れる場面があります。
そんなところに入れちゃって、かわいそうにと思いながら見ていると、
男爵もそれは忍びなく、「あそこは鉄の墓場だ」とか言うセリフとともに家に持って帰ってきます。
大切なものだから大事にしまっておきたい気持ちと、
大好きなものだから手元に置いて愛でたいという気持ち、
その二つがよくあらわれている印象的な場面でした。
ラストの場面も、あぁぁぁ~と思ってしまう一方、とても理解できる気持ちでもありました。
何かを集めている人にはぜひ見ていただきたいなと思います。