この手が、確かに以前は、人と、そして思いとつながっていただろうに。
とうとう離れてしまった。
いくら自分の手を、手のひら、手の甲と、見ても、その感触はよみがえらない。
ただ確かなのは、この、心から、指先を通じて、発する、気持ちだけ。
それだけが過去に、つながっていたことの証。
それはでも幻だったのかのしれない。
スイッチが切れてしまえば、そこには、憤りや、幻滅といった、一気に今までの色を無彩色に塗りこめてしまうような気持ちで埋め尽くされてしまう。
私は違うのだけど...私は今でも、その時の幻であったかもしれない時のなかで生きている。
変わってしまうのは、いつもまわり。
だから、いつもその期待のようなものに、私は怯えている。
このままの自分でいいという人がいるというのは、幻想だと、また今度も知ってしまった。