※ブログでは規制が厳しいため、
かなりの部分を略します。
僕は表現の美しさと今後の展開に重要な
ターニングポイントだと考えているので、
アマゾンでは全文を掲載します。
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彼女は、なにをわからないと言ったんだろう。
この場合、それは感染リスクを避けるためであって、
木へらについた僕の唾液が、
彼女の体内に入ることを
避けたに他ならない。
つまりそれは、
僕を感染者と見なしたことなんだ。
僕は、一瞬かもしれないけれど、
寂しい表情になった。
それを彩花は見逃さなかった。
彼女の身体がぐっと近づいてくる。
僕はそれを避けるように、背中をそらした。
「違うんだよ、わたし、そうするって、
テレビでやってて、」
「…、親しい人でも?」
僕は漠然とした不安を抱いたにすぎない。
しかしこの時、
最近のこの一連のウィルス騒ぎが、
はじめて自らの私生活に近づいた気がした。
僕はそれを上手くは伝えられず、ただ、
「なんか違和感、感じる、
よくわかんないや、それ」
「ちがくて」
《略》
僕は額に滲んだ汗を意識しながら、
この女がなぜ僕を、
これほどまでに切実に欲するのかを考えていた。
たまたま、だろうか、
僕がいるだけだろうか。
女は男のフェイスなんて見ていないし、
冷静でなくなってからは、
見分けなんてつきゃしないんだろう。
だから創造主が神だったとして、
その決め事が、
僕にはどうにも不可解でならない。
プロジェクト683日目。
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