お守り引換券
~塾のサービス~
**塾から、
これを持っていけば、合格お守りがもらえる、
と言われて来たのですが・・・。
神社の社務所に、お母さんとお嬢さんがやってきて、
そう言いながら、一枚の紙を差し出しました。
ちょうど、私一人で留守番をしていたところです。
窓口対応のことは分からず、
再度、来ていただくことになってしまいました。
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入試合格に向けての、塾のサービスなのでしょう。
塾が、塾生分のお守り代金を先に支払っており、
生徒には塾から、お守り引換券、が配られるのです。
今年初めての試みのようで、
塾が申し込んできたのか、
神社から、そのような案内をしているのか、
どちらが先なのかは定かではありませんが、
塾も神社も、経営が大変な時代になっているのは間違いなさそうです。
神社は、聖、の領域で、
塾とはいえ、先生と呼ばれる立場の人は、聖職、とも言われたものでした。
そのような聖であっても、
この世にある限り、存続していく必要があり、
そのためには、俗事に関わらなければなりません。
維摩会 春秋館で学ぶ大乗仏教には、
俗の世界で、聖の道を歩む、ということを説く教えがあります。
俗事を行ないながら、俗事に染まらない、
というのは至難の業ではありますが、
神社経営や先生のあるべき姿、というのは、そこを目指しているに違いありません。
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宮司さんたちが外出から戻って事情を確認している間に、
先ほどのお参りの人がやってきました。
お守り引換券と交換に、合格お守りを選んでもらいました。
お嬢さんの中学受験のようです。
ピンクと紫とがある合格お守りのうち、
女の子は紫を選ぶと、カバンの中に大切にしまい込みました。
塾に通って一生懸命に勉強して、
お守りを手にして、
きっと志望校に合格するに違いありません。
