4ヶ月の赤ちゃんの目に映るのは? ~初宮参り~
お昼ごろ、
神社境内にやってきたのは、初宮参りの、ご家族です。
おじいちゃん、おばあちゃんもご一緒で、
もちろん、主役は赤ちゃんです。
顔立ちがしっかりしていて、目もぱっちりしていて、
4ヶ月に入ったところだそうです。
ですから、視力は0.1にも届きません。
それでも、焦点が合う感じがして、こちらを見ているのがわかります。
初宮参りはご神殿でのお参りです。
時々、あ~とか声を出していた赤ちゃんが、
ご神殿に入ると、静かになりました。
ご祈願の神事が進むにつれ、
ご家族の皆さんは、頭を下げたり、神妙な表情になったり、
その中で、
赤ちゃんは、ぱっちりと目をひらいて、何やら大人びた顔に見えるのです。
気迫がこもっているようにも感じられるような、
きりっとした表情に変わっていったように思えました。
目は、ずっと、大きく見開かれていました。
玉串の拝礼も静かに終わり、
最後の太鼓の音がご神殿に響きました。
その途端、赤ちゃんがぐずりだしたのです。
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言葉でしか考えることができない、
というよりも、
思考とは、言葉にして行なうものだと思っていました。
ところが、言葉にしない思考、言葉にならない思考、があるということを、
維摩会 春秋館でお聞きしました。
私には、よくわからないことなのですが、
今日、この赤ちゃんの様子を見て、
言葉ではないけれど、なにかきちんと理解している、思考している、
という印象を持ちました。
もちろん、私の思い込みの印象なのですが、
なにか、言葉にならない考えがあるように、思えたのでした。
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大きく見開いた赤ちゃんの目には、何か映っていたのでしょう。
ご神殿に入ってからの様子や、
ご祈願が終わった途端に、ぐずりだしたこと、
~太鼓は、ご祈願の最初にも、たたかれます~
なにか、赤ちゃんには感じるものがあったのでしょう。
とはいえ、ぐずりだした赤ちゃんが一番強いです。
ご家族の皆さんは、そそくさと胡床(こしょう)から立ち上がり、
ご神殿をあとにしたのでした。