ライターの火が なかなかつかないのは… ~道具の安全性~
カチッ、カチッ、カチカチカチカチ・・・。
ライターの着火音が、なり続けています。
鍼灸院で、お灸に火をつけるためなのですが、
なかなかライターに火がつきません。
なかなかつきませんね、
と鍼灸の先生に声をかけました。
いよいよ、ダメですかねぇ・・・。
もう、ずいぶん古いんですが、
火をつけるのが軽いので、
オイルを入れて、ずっと使っているんですよ。
私は、100円ショップのライターなんですが、
最近は特に、火をつけるところが固くなって、なかなかつきません。
指先が痛くなります。
そうなんですよ、
なんだったか、法律で決まったんですよ。
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「平成22年12月27日に、
消費生活用製品安全法関係の改正法令が施行され、
ライターや多目的ライターの販売規制が開始されます。
今回の規制により、平成23年(2011年)9月27日以降、
これまで流通していたPSCマークのないライターは販売禁止となります。」
経済産業省のHPで確認できました。
PSCマーク制度は、
「消費者が日常使用する製品(消費生活用製品)により起こりうる怪我、火傷、死亡などの
人身事故の発生等を未然に防ぎ、
消費者の安全と利益を保護することを目的として
制定された法律です。」
ライターは、「特別特定製品」に指定され、
製造、輸入及び販売が規制されています。
PSCマークは、
経済産業省に書類を提出し、
国が定めた基準に適合していることが認められれば、
表示することができます。
ライターの火遊びによる子供の死傷事故が続いていること、
子どものライターの火遊びが疑われる事故が発生したこと、から、
子どもに対するライターの安全対策を推進した結果のようです。
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包丁は、お料理に使う道具ですが、凶器にもなります。
だからと言って、
それなりの年齢になった子供に、危ないからと包丁を使わせないようにするのは、
発想が少し違います。
正しく、安全に使えるように教えることが大切なのです。
とはいえ、そこは、なかなか一筋縄ではいかないのでしょう。
維摩会 春秋館で、このお話しをお聞きしたことがありました。
同じような例は、挙げればキリがありません。
100円ショップで買える使い捨てライターは、
火をつけるスイッチがとても固くなって、本当に使いづらくなり、
てっきり、質が低下した、とばかり思っていました。
まさか、子供の火遊びが原因で固くしている、とは想像もしませんでした。
帰宅して、戸棚のライターを確認してみました。
ちゃんとPSCマークがついていました。
質の低下、との思い込みは訂正です。
とはいえ、道具は使いやすい方が便利なのは間違いなく、
着火が軽い、として、安全装置をつけて売り出されているライターを、
たくさん見つけることができたのでした。