メープルテーブルバターロールが食べたい ~大人の会話~
2歳になるかなぁ、というぐらいの女の子をベビーカーに乗せて、
お母さんが電車に乗ってきました。
女の子はベビーカーの中で、静かです。
突然、
「メープルテーブルバターロールが食べたい」
と声が聞こえました。
ベビーカーの女の子です。
赤ちゃん言葉の雰囲気ではありません。
ちょっとビックリして、女の子を見直したのですが、
やっぱり、まだ2歳になるかならないか、くらいの感じです。
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いわゆる赤ちゃん言葉、というものがあります。
いつから言葉を話し始めるのかは、かなり個人差がありますが、
一般的には、
意味のない(こちらにわからない?)発音練習のような言葉、「ままま・・・」などを言い始め、
1歳ぐらいから、意味のある1単語、「まんま」などを言うようになり、
そのうち、2単語、3単語と、意味が繋がるようになる、と言われています。
犬を「わんわん」と言うのは、擬音語といい、
犬の鳴き声を表現したものですが、
小さい子に話しかける時にはわかりやすく、実際によく使われています。
また、擬音語や擬態語 ~まとめてオノマトペ~ で赤ちゃんに話しかけて、
遊び感覚で言葉の修得につなげる、という考え方もあります。
一方で、赤ちゃん言葉を使わない、という育て方もあります。
それぞれにメリットデメリットがあるようです。
言葉で考える、と個人的には思っていたのですが、
言葉を介さずに「考え」が展開する、という次元があることを、
維摩会 春秋館で教えていただきました。
言葉を発する以前の赤ちゃんも、ちゃんと「考え」ているのです。
その頭の中の「考え」を、次第に言葉で表現、というようになっていくのですが、
同時に、言葉で表現しきれない「考え」もあるに違いありません。
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電車の中で、お母さんがスマホの確認をすると、
女の子は、「それ大事なことよね」と言いました。
女の子が、「ティッシュある?」と尋ねると、
お母さんはバッグからティッシュを取り出して、
お母さんが鼻をふいてくれたのでした。
ベビーカーの女の子の見かけと、会話の言葉とが、
私にはちぐはぐに感じられたのですが、
実際に目の前で見ている光景です、
女の子が降りる駅のようです。
「メープルテーブルバターロールが食べたい」とまた女の子が言いました。
お母さんは、
「バターロールはあると思うけど、メープル味はないかもしれないよ」と返事です。
きっといつも大人の会話(?)なのだろうなぁ、と思ったのでした。