まったくお変わりないようなのに… ~突然の足指の痛み~
向こうから、どなたかが歩いてきます。
職場の最上階、一番奥まった長い通路、
省エネのため、かなり前から天井の明かりが間引きになっていて、
そのうえ、窓からの光は逆光の時間帯、
左足を少し引きずるようにしてゆっくり歩くシルエットが分かるだけです。
この奥には、再雇用でお勤めしている技術者の方のお部屋があるだけです。
その方は、もう70歳を超えているのですが、
背筋はピンとして、歩くスピードも速く、
お会いするたびに、いつもお元気で変わらないなぁ、と思っています。
どなたかしら、と思いながら、だんだんと近づいてきて、
どうなされたんですか?!
と思わず声を掛けてしまいました。
その方だったのです。
背は高く、白髪混じりの髪の毛はふさふさとしていて、
いつも通りのにこやかな雰囲気で、話し出しました。
昨日、出張先で痛み出してね、
今日も治らないので、今、医者に行ってきたところなんですよ。
痛風だそうです。
急になる、と言われましたよ。
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痛風とは、
「ある日突然、足の親指に起こる激痛」で、
尿酸という老廃物質が溜まりすぎると、それが結晶化して、炎症が起きるのだそうです。
食生活の影響が大きい、とありました。
食べすぎ
特に動物性食品(プリン体という尿酸の原料となる物質が多い)の食べ過ぎ
お酒の飲みすぎ
運動不足
過激な運動(脱水症状になり、尿酸の結晶化を促す原因になる)
等が影響します。
風が吹いても痛いくらいひどい痛みなので、痛風、と呼ばれる、
ということは、聞いたことがあります。
ぜいたく病とか、お肉ばかり食べていると罹る、という認識でした。
だんだんと歳を重ねて、健康に気を付けないといけなくなりましたが、
本来であれば、若いうちから気を付けておくべきと、
維摩会 春秋館でも言われます。
ある日突然痛みが襲っても、それは、それまでの積み重ねの結果です。
とはいえ、今までのことは、仕方がありません。
痛風も、数日すると症状は治まるそうですが、
同じ生活を続けていると、また痛みが起こり、だんだんと重症化するそうです。
出張やお付き合いが多そうな方で、
食事やお酒も付き合わなければいけないのでしょう。
お元気で、まったくお変わりないようにみえていたのですが、
それでも、
食事や運動には気を付けないといけないのだなぁ、と思ったことでした。