うわ~っ!!!   ~180センチの青年の悲鳴~ | 今日の恵み  維摩会 春秋館の恵み

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        ピリピリハッ うわ~っ!!! ピリピリハッ                               ~180センチの青年の悲鳴~

 

 

職場では、臨時に大学生のアルバイトを雇うことがあります。

力仕事や掃除などの肉体労働を単発でやってもらっています。

 

今回、古い書類の入ったダンボールを整理するため、

数人の大学生に来てもらいました。

仕事は、倉庫のようになっている部屋からダンボールを運び出す作業です。

ちょうど用事があって、その部屋に入って仕事をしていた時のことです。

 

男の子二人と、女の子一人が、黙々と作業をしていました。

真面目にやっている様子です。

 

と、その時、男の子の一人が、

うわ~っ!!!、といって、ダンボールを机の上に放り出して、

数メールも、飛びのいたのです。

何事かと思って、どうしたの? と聞くと、

むし、むし、

と言って、

何か取るものをもってきます、と部屋を飛び出していきました。

 

虫って、なんだろう、と、私も虫は好きではないのですが、

ダンボールに、恐る恐る近づいてみました。

そのままで見える三面には、何もいないようです。

後ろ側をのぞいてみると、

ダンボールに、1センチくらいの小さな虫がへばりついています。

じっとして動きません。

死んでいます。

 

そばにあった古い紙で虫をはがして、机の上に落ちた虫を紙ですくって、

窓から庭に、さよならしました。

 

しばらくして戻ってきた男の子は、

バケツの中に、使い捨てのビニール手袋やら

小さなほうき、塵取り、虫取りスプレーやらを持ってきていました。

 

もう、いないよ、と言うと、

何やら、ホッとしたような、力が抜けたような感じになったのでした。

 

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私も虫は苦手なのです。

それでも、この二十歳くらいの身長180センチもあろうかという男の子、

なんか特別な苦手意識があるのかもしれませんが、

もう少しなんとか、とついつい思ってしまうのです。

 

自然に触れることの大切さを、

維摩会 春秋館でよくお聞きします。

山川草木、地中の小さな虫から山奥の野生の猛獣にいたる動物、

かすかな空気の流れ、地球規模の大きな大気の流れ、

癒しの自然、恐怖の自然、

自然の流れ、あるがまま、

生態系、進化、宇宙、等々、

自然とは何かと問うと、

思い付きでもいろいろな言葉が浮かび、けっこう答えが難しかったりするのですが、

自然の中で生かされているという素朴な在り方を、

もう一度考えてみたい、と思ったのでした。