🙅 イライラ劇場 全八幕 🙅 ~まだわからないの? のダメ出し~
********≪序幕≫********
今朝は、
新幹線、在来線、バス、と乗り継いでの出勤、
となる予定でした。
********≪第一幕≫*********
ある駅での新幹線の停車、ちょっと長くない?と思ったところ、
車内アナウンスがありました。
遅れている在来線からの、乗り換えのお客様を待ってからの発車、とのことです。
私は、自分の乗り換えが間に合うかなぁ、と心配になりました。
そして、だんだんとイライラしてきたのです。
新幹線から在来線に乗り換える私の時間は、10分ほどしかありません。
その間に、ロッカーに荷物を預ける予定です。
乗り換え改札口のわきにあるコインロッカーにしよう、と心積もりをしました。
新幹線は、5分ほど遅れて発車となりました。たぶん、ギリギリ在来線に間に合いそうです。
*******≪第二幕≫*********
在来線への乗換駅、小走りに、お目当てのロッカーのところに行きました。
うわぁ、全部使用中! どうしよう・・・。
改札で駅員さんに尋ねましたが、構内には他にロッカーはなく、
改札の外に出てください、とのことです。
切符は、職場近くまで有効なのですが、一旦外に出ると回収されてしまうそうです。
ロッカーが全部使用中のために外に出たいのですが、と言ってみましたが、
ダメでした。電車賃が余計にかかります。
改札の外のロッカーに荷物を預け、ギリギリ、乗り換え電車に間に合いました。
********≪第三幕≫********
職場の駅の三つ手前の駅、電車の停車が長くない? とまた思いました。
すると、車内アナウンスがありました。
途中の踏切で、不具合が起こったため点検中とのこと。しばらく停車のようです。
電車の到着時刻から、バスの発車時刻までは8分あります。
順調であれば、ゆっくり間に合いますが、これでは間に合いそうにありません。
焦って予定の電車に乗れたけれど、結局間に合わない、という流れだったのかなぁ・・・、
と、やっと、焦った気持ちがあきらめの気持ちに変わりましたが、
外は雨模様。めったに乗らないけれど、職場までタクシーにしようかなぁ、と思いました。
********≪第四幕≫********
15分ほど遅れて、職場の駅に着きました。
田舎の駅なので、次のバスまで1時間以上あります。
構内から、タクシーが一台、停車しているのが見えました。
あれに乗れるといいなぁ、と思いながら、改札を出ました。
が、目の前の信号が赤に変わりました。
もう! と思いながらも車の往来のなか、信号無視はできません。
その間に、タクシーはお客さんを乗せて行ってしまいました。
********≪第五幕≫********
駅前から一筋先に、タクシー会社があります。
雨も降っているので、そこからタクシーに乗ろう、と思いました。
歩いて行くと、ガレージには一台タクシーが停まっているのがみえました。
良かったぁ、思って窓口に行くと、運転手さんがいない、とのこと。
また、ガッカリです。
ところが、そこにワイシャツ姿のおじさんが入ってきました。
あっ、このお客さん、すぐに出てください、と窓口からの一声。
やっと、タクシーに乗れました。
後は、順調にいく予定でした。
********≪第六幕≫********
つい先ほどまで、かなりの大雨だったそうです。
タクシーが一台しかいなかったのも、そのせいかもしれません。
信号が青になりましたが、車が進みません。
なにかあったんでしょうかねぇ・・・。運転士さんにも様子はわかりません。
次の信号でも、右折にかなりの時間がかかりました。
イライラです。
やっと、職場につきました。
タクシー代は、最近の値上がりもあったのでしょうか、
思っていたより、ずっと高い料金が表示されていました。
ヘトヘトになり、
お金もうんとかかった、出勤となってしまいました。
********≪終幕≫********
職場で、自分のパソコンに向かいながら、
今朝は何をしていたのだろう、とツラツラ思い返していました。
予定通りに進まなくて、焦って、それでもなんとか対応して、
また予定通りに進まず、イライラして・・・、の繰り返しでした。
物事が、自分の予定通りに進むなんて、そんなうまい話はめったにないはずです。
間違いなく、自分がイライラしなくても、事態は同じように進んだはずです。
それなりに急いだり、タクシーに変えたりしたのですから・・・。
なにより、仕事に間に合っています。
すぐにイラっとしないように、落ち着いて対応しようと、
維摩会 春秋会での御話の時に、私は思ったのです。
その舌の根の乾かぬ内に、このイライラ対応が立て続けに起こりました。
こうして落ち着いて思い返すと、今朝のこの出来事は、
まだわからないの?
と教えてくれたように、思えてきたのでした。
このような出来事は、きっと、ありがたいことに違いないのです。