耳が遠いおじいちゃん と 認知症のおばあちゃん
~お孫さんから聞いた話し~
お父さんを早くに亡くされた職場の後輩は、
そのお父さんの両親、おじいちゃんとおばあちゃんの様子を時々見に行っています。
耳が遠いおじいちゃん と 認知症のおばあちゃん です。
認知症があるおばあちゃんは、施設に入っていますが、
祝日などに自宅に帰ってきます。
独り暮らしになったおじいちゃんのところです。
おじいちゃんは耳が遠く、だんだん足腰も弱くなってきたため、
二三日おきに買い物をして、品物を届けるのが、後輩の役目です。
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おばあちゃんは、おじいちゃんをこき使うんですよねぇ。
この間の休み、僕が行った時、何も飲み物がない。
「おじいさん、ちょっと買ってきて!」
~いやいや、おじいちゃん、足腰弱っているから、僕が買い物出てるのにって・・・。
朝、おじいちゃんが少し寝坊をしていたら、
「おじいさん、早く起きなさい」って、おばあちゃんが。
~でも、おじいちゃん耳が遠いから、聞こえない。
もうたたき起こしてますよ、ほんとに・・・。
僕が帰るときには、
「これ、たくさんあるから、持って帰ったらいいよ」って、おばあちゃんが。
~これ、おじいちゃんのために、僕が買ってきたものなんだけど・・・。
おばあちゃんはビールが大好き。
施設から帰ってくるおばあちゃんのために、
おじいちゃんは、冷蔵庫にビールを用意して、待っています。
冷蔵庫を開けると、
「おや、ビールでも飲もうか」とおばあちゃん。
~でも2~3分もすると、忘れてしまうんですよね・・・。
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耳が遠いおじいちゃんには、大声で話しかけないと聞こえません。
ディサービスに行っています。
おばあちゃんは危ないので、施設です。
お孫さんが介護するには、無理があります。
無理せずに、施設等を利用したほうがよい、ということを、
維摩会 春秋館でもお聞きました。
おばあちゃんにとって、おじいちゃんは若い時のまま。もちろんご自身もです。
おじいちゃんにとって、訳の分からないことを言うおばあちゃんの話しは聞こえません。
「はたから見ていると、漫才やっているみたいなんだけどねぇ。」
愛情と心配とがあふれる後輩の言葉です。
笑いながら話してくれた、おじいちゃんとおばあちゃんの様子に、
なにか、涙が出そうになりました。
