バイクの騒音 ~土砂降りの雨の中を走り抜けた暴走族~
久しぶりに、バイクの騒音を聞きました。
数台が一緒に走っているような音です。
三十年ほど前、別のところに住んでいた時には、
毎週、暴走族が走る音を聞いていました。
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あぁ、また走ってる。
メインストリートから、通りを二本奥まったところのビルにまで、
バイクの騒音や、クラクションの音が、時々聞こえてきていました。
十数台のグループで走っているような感じでした。
今晩も走ってる・・・。
時計を見ると、11時です。
しばらくして、土曜日の夜11時にバイクの音が聞こえることに気が付きました。
そのうち、土曜日になると、今晩も走るのかなぁ、と思うようになったのです。
そして、11時、
バイクの音が鳴り響きます。
ある土曜日、夜に雨が降り始めました。
10時過ぎには土砂降りの雨。
時計をみました。そろそろ11時。
外は土砂降りの雨です。
今日は、走らないな・・・。
そう思って、机に向かっていました。
ところが、バイクの音が聞こえたのです。
いつもと同じように十数台もいるような音でした。
土砂降りの雨の中を暴走族は走り抜けていきました。
いつもは、うるさいなぁ、としか思えなかった暴走族ですが、
この時ばかりは、感心してしまいました。
少し離れたところに、暴走族の集会所になっているらしい広場があります。
土曜の夜、おそらくそこに集合して、
皆で走り出しているのだろうと思います。
そして、その決まり事は、雨が降ったぐらいでは破られないのでした。
雨の中のバイクは危険度が増すに違いありません。
普通でも危ない運転です。
命がけの暴走に思えてきたのでした。
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今、戦争で戦っているところがあります。
日々の食べ物にも困る人たちがいます。
色々な問題が起こり、日本も例外ではありません。
その中で、私たちは普通に毎日を過ごしています。
当たり前だと思うこともないほど、そのことに気付いていません。
増して、命をかける場面には、ほとんど出会わずに済んでいます。
いざという時に、どうできるのか。
何に命をかけられるのか。
維摩会 春秋館では、そのようなことを考えさせられることがあります。
バイクの騒音を聞いて、
何に命をかけられるのか、と改めて思ったことでした。