前期授業を担当していただいた先生に、期末に提出したレポートのことも含め聞きたいことがあり、面談をお願いした。

先生は、私がこうでなければいけない、という意識が強いことを懸念され、次のように諫めていただいた。

ノートを取りながら、なるべく文脈を意識して文章の形に起こしてみた。

話を聞きながら、自分の心が読まれているかのような感覚に陥り、改めて素晴らしい先生だと気づき、指摘していただいたことを本当にありがたいと思う限りであった。

以下のような話である。

 

 

期待しない、とは絶望しないための大人の知恵だ。

それは山を高く登りすぎないということでもある。

高くから落ちると確実にけがをするが、期待しないでおく、高く山を登らなければ、たいてい大丈夫だ。

その反対が、信頼するということだ。

だから、それは慎重に行わねばならない。

全員から受け入れられる必要はない。

一人に千の期待をするのではなく、

千人に一の期待をする。

そうすればお互いにone of them同士でちょうどいい。

Only one同士が信頼しあうのを許せないというが、それは人生のすべてではない。

元カレ、元カノという言葉が横行する時代である。


自分のやりたいことがあると、人は禁欲的にならざるを得ない。

一点にエネルギーを注いでしまうから、他に関心がなくなってしまう。

それはいつか凶気となるときすらある。

平均値より頑張る際には、それ以前に心の成長が大切なのである。

というのも、のめりこみ過ぎた後には喪失感から逃れられず、ノスタルジーに浸り、今を生きられなくなってしまう。

どう平凡な日常に耐えるか、である。

できるようになったことに目を向ける態度は、なかなか形成されない。


人を許す、認めるとはどういうことか。

それは、人はみな大事にするところが違う、ということを了解することだ。

さらに、その人の状況によって異なる見方をすることを認めることだ。

相模原であれば、障碍者なのに幸せなのが憎い、という自分の苦しみを顧みてそう思うわけである。

肯定的にとらえられる人、否定的にとらえる人を恵まれた環境かどうかによって判断することが必要となる。

また、考え方、ポジティブシンキングにも二種類で、プラスを積み重ねるタイプもいれば、マイナスを小さくするタイプもいる。

そうした多様性をまず受け入れることが大事だ。


そして私に向けて、自分の価値観の「伝え方」を工夫することが大事だと言われた。

独りよがりにならず、様々な形、手段でわかるように、相手がどのように受け取るかを考えることが必要である。

人の話を聞く、というのは、相手が何を「言いたいか」だけでなく、何を「聞きたいか」を理解することも含まれている。

それは相手の理解に他ならない。

そして引き出しの数を増やすのではなく、引き出しの出し方を工夫することが先決だというのである。

出口を増やしましょうというのである。

そのためには、能動的受動性が欠かせない。(了)

 

最後の伝え方、引き出しの出し方の工夫という観点は、非常に大切だと思った。

ちょうど自分が無意識的に取り組み始めていたことを、先生には見出していただいた。

何が相手が望んでいるかという話の聞き方を工夫するのは、ずるいことだと昔は思っていたが、ちょうど相手を幸せにする、面白さを生み出すためには必要だとして模索しているところであった。

本当に今の環境はこの上なくよろしいと思う。

この発見を大事にして、少し私も人の顔色をうかがえるようにして、面接など就活の練習につなげよう。

何より私がやろうとしていることを、先生は先にしてらした。

そのことに敬意を持ち、次に会った時に言うべき一言を考えておきたい。