舐めとる舌先とカラスの言葉について、 | watabeのブログ

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日記で御座います。



樹のてっぺんでやかましく鳴いているカラスが、何か私に何か語っているようなので、暫く耳を傾けておりましたが、訳の分からない言葉に苛立ち始め、口に含んだ唾を思いっきり吐き出して、もっとよく分かるようにと吠えましたが、余計に訳の分から声で大きくがなり立てると突然、曇り空の表面を撫でるように飛んでいっていまいました。

 

彼等が無数に飛んでいくと、曇り空がまるで滲むように紫黒色に染まっていって、ぶ厚い毛布のように私に被さるので、なんだか急に悔しく思えて、きゅっと唇を噛みしめましたが、カラスは二度と戻って来てくれなくて、木枯らし吹いた寒空の向こうで、ざまあみろと叫んで何処かに消えてしまいました。

 

縮こまった血管が唇を見事な紫色に変えてしまうと、どんなに噛みついたって、滲んでくるのは紫黒色に澱んだ血の色で、気の抜けたコーラーのように甘ったるくあちこちべたべたくっ付いて、舌先で舐めとる度に後悔しましたが、次第に固まり始めると奇妙な心地よさを感じて、その先端の尖った感触を楽しむように、赤い舌先を何度も何度も何度も小さく出し入れしておりました。

 

もう一度、彼等が戻ってくるまでに、全てを全部隠してしまおうと考えましたが、どうせいつかは見つかって、細かく噛み砕かれてボロボロになってしまうだろうと、紫色に変色した下唇を噛みしめて力を込めて切り分けて、ぶ厚い毛布に並べてあげました。

 

樹のてっぺんでやかましくカラスが鳴き始めて、サイレンのように鳴き声が響き渡りましたが、しばらく動けずに突っ立っていると、空一面にカラスが戻って来て紫黒色の空からこぼれるように舞い降りてくると、目の前を漆黒に染めて始め、ぶ厚い毛布のように覆い被さると、一斉に啄んで少しづつ少しづつ削っていくので、何だか急に悲しくなって、

きゅっと唇を噛みしめましたが、もう二度と戻ることなど出来なくて、木枯らし吹く寒空の下でざまあみろと呟いておりました。

 

縮こまった血管が唇を見事な紫色に変えて、染まり上がった漆黒の中で、コーラーのように垂れる液体があちこちがべたべたくっ付いて、手垢が付いてしまったようで随分後悔しましたが、次第に小さくなっていくと奇妙な心地よさを感じて、漆黒の隙間から見える赤色が小さく出し入れしている舌先のようで、その先端をそっと撫でるように見つめておりました。

 

よくわかりませんが、そんな日もあるのでしょうか、

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