昨日の夜の追いかけてくる眩しい光とは一転して、暗闇の中で目が慣れたような心地よい日の出前の朝。



半袖にカーディガンでは、少し肌寒い風が僕に挑んできた。まるで人間に裏切られたときの冷たい感情のようだった。


あ〜風までが"人間"を思わせるって自分は、どこかでこの分かり合えない奇妙な物体を完全に切り離せずにいる。


最終バスの運転手に手を挙げて猛スピードで乗り込んでくる人がいることを望んでいる気がしてならない。


誰もが寝静まっていているのにカラスの「カーカーカー」という鳴き声が響く。


朝から元気だなぁ。世界にいるカラスと思われる鳥を捕まえて、真っ黒なカラスに真っ白なペンキを塗ってやりたい。


人間は、カラス色に染まらずピンク、白、赤、緑、青、オレンジと多種多様。本来僕たちは好きな色を塗ることができる。


生まれた誰しもが白だった。その白が18〜22歳になると多くは"烏(カラス)"色になる。"烏"からは何も個性を感じない。


カフェで暖かいコーヒの中にミルクを垂らして、限りなく白に近い色の液体を喉を潤した。


いかにも旅行してます!と言わんばかりのカバンを犬の散歩のようにガラガラと引き連れて斜め前の席に座った。


この人の旅行は国外で、自分は国内。色を失いたくない自分がちっぽけに見えた。そもそもこんな所に差異をつけているのは自分だと気付いた。


僕は外国人じゃない。

カラスでもない。

無欲のオッサンでもない。

その人たちと自分の弱さ、
多数派の意見と比較する必要なんてない。


ブラックコーヒーのまま飲む人生。
ミルクを入れる人生。


なんだっていいのだ。


そうココロに誓って満員電車には
乗らずに逆路線の電車を待っていた。


あまりに遅いので
身体が動く方角に好きに歩き出した。