私は小さい頃からオバケ、幽霊とかオカルト大好きな子供でした。

 

時代が時代で、TVも冝保愛子さんのような霊能者ブームで

そんなTVはわくわくしながら見てたし、霊感にも憧れがありました。

 

霊を見る、感じるなどは全くできないし、そんなことは自分には縁の無いことだと思っていました。

 

これが、15歳の時におじいちゃんが亡くなってからそうでもなくなってきたんです。

おじいちゃんの死は私にとって初めての家族の死でした。

亡くなった後、毎日夜寝る前仏壇に手を合わせて寝るのが日課になりました。

それがきっかけかどうかわからないけど、ここから不思議なことが起こり始めてきたんです。

 

それはおじいちゃんが亡くなって数か月後、私は結構な夜更かしをし、

寝る前にトイレに行って寝室まで戻ろうとした時です。

ちょうど階段横の明かりのついてない洗濯部屋から

 

「何やってるの!早く寝なさい!!!」

 

と声がしたんです。

ただそれもなんか不思議だったんです。

声に出てない声というか、あれ?気のせい?

確かに声は聞こえていたのに聞こえてないみたいな。

 

しかも母がもうベッドに入っているのは確認済みで

何より電気もつけてない真っ暗なところで作業しているのもおかしい…

 

とっさのことに私は慌てて母が寝ている部屋まで一目散に駆け上がり

夢中で母を起こしました。

 

「ママ、洗濯場に何かいる!女の人の声した!」

 

眠い目をこすりながら母は洗濯場を一緒に確認してくれましたが

洗濯場にはだれもおらず、翌朝、父から「お前オバケ見たんだってなw」とからかわれたので

やっぱり私の勘違いだったかもなとばかばかしくなり、そしてすっかり忘れました。

 

...それから1か月後

 

「るたちゃん、この前洗濯場から女の人の声がしたって言ってたじゃん。」

 

妹から唐突に話を振られて、

私は「ああ、そういやそんなことあったな。」と生返事で答えました。

妹はそんな私の様子は気にせず、まるで重大発表のように

 

「あれさ、親戚のHおばさんの生霊だったんだって!」

 

 

生霊...

 

なんであんたが知ってんの?!」

 

「ママがYおばちゃんに聞いて、Yおばちゃんの知り合いの人と一緒に霊視したらわかったんだって」

 

 

へ?うちの家系に霊能者おったんかい!!

 

 

親戚のHおばさんが生霊として家に出てきた理由というのが

 

当時私の家は地方で手広く商売をやっており

かつてその甘い汁を吸おうといろんな親戚が家に集まり、

その中でもあからさまだったのがHおばさんで、

あわよくば、家で権力を持とうと躍起になっていたらしい。

 

だが、それが叶わず、その強い執着が生霊飛ばしてでも家の中に入ろうとしてるらしい。

 

なんだそれ…

どんだけ執着強いんだよ…

 

てか、なんで張本人の私にママ教えてくれないんだよ!

いやいや、それよりYおばちゃんが霊能者(?)って今まで知らなかったんですけど!?

 

突っ込みどころしかありませんでしたが、これが所謂私のオカルト体験デビューになりました。