今日はちょっと小説風に♪ 林智宏の懇親の書き下ろし!
「そのオトコ、凶暴につき」 Part.1
難波某所の異業種交流。
その男は、俺より先に名刺を切って来た。
俺は営業だから、向こうより早く名刺を切ることをいつも胸に誓っている。
そんな俺よりも、一瞬早く、その男は名刺を切って来た。
厳密に言うと、一瞬早くという表現は不適切で、
俺はその男の気配を一切感じなかった。
「不意」というのが近い感覚だった。
よく見るとその男は俺よりずっと若い。
年のころは20歳くらいだろうか。
満面の笑顔で、深々と頭を下げ俺に名刺を切ってきた。
俺はその時、直感的に「負けた」と思った。
この男は若いが、相当仕事ができる奴だと思った。
たった一枚の名刺のやり取りだったが、ベテランの俺には分かった。
柔道なら帯の締め方一つでそいつの実力が分かるように。
俺には分かった。
滅多に俺より先に名刺を切りにくる奴はいない。
なぜなら必ず俺が先に行くからだ。
名刺はプロの意地として、俺は先に切らせない。
後日。
その男から俺に電話がかかってきた。
「今度宜しければぜひ、ご挨拶にお伺いしたく存じます。」
~今日のヒトコト~
そのオトコ、凶暴につき。続く♪