先日放映の「ガイアの夜明け」で、相続をテーマとして扱っていた。





テレビを観ながら思い出したのが、ある交通事故と生命保険会社の支社長である大学の先輩のこと。






それは悲惨な事故だった。



東京郊外に住んでいたご夫婦と先輩とは大学の同級生。




そのご夫婦、出勤時に奥さんが旦那さんをクルマで最寄り駅まで送っていた。



ある日、奥さんが運転するクルマが何かの理由で踏み切りで立ち往生してしまった。





不運なことにお二人が乗ったクルマは走って来た電車と衝突、即死の状態で亡くなられた。




先輩は、昼間のニュースでこの事故を知って驚き、深く悲しんだ。






しかし、問題はこの後だった。




お二人とも先輩の会社の保険に加入されていた。




旦那さんの保険の受取人は奥さん、奥さんの保険の受取人は旦那さん。



お二人とも亡くなられたので、それぞれ相続の対象となった。



お子さんがいなかったご夫婦、結局は保険金はご両親に相続された。




つまり、旦那さんの保険金は奥さんのご両親に、奥さんの保険金は旦那さんのご両親に。



ここで旦那さんのご両親からクレームがついた。



「息子は嫁の過失で亡くなった。
その嫁の保険金を受け取ることは心情的に出来ない」
というのが主張。



旦那さんと奥さんの保険金に金額の差が大きかったことも、問題に拍車をかけたらしい。




しかし事は保険会社サイドでどうなる話ではない。




弁護士が入っての話となった。




先輩は亡くなった同級生のご両親や弁護士の間を奔走、心も身体もすっかり消耗してしまった。




そんな先輩を元気づけようと酒の席に誘った自分だったが、一緒に酒を飲むことしか出来なかった。






日常に埋没している中で薄れかけた記憶が、テレビを観ながら鮮明に甦った。