『元カノの逆襲』より小ネタ4つ!なんというか蓮が頑張ってます。
ちょっと桃風味もあり!な、未練たらたら蓮と元カノキョコのあれやこれ。
1.別れてすぐの頃
「もしもし、キョーコ?」
情けなくも縋りついて、どうにか友人ポジションをもぎ取ってから2日後。俺は早くもキョーコを食事に誘おうとしていた。「友人として、けじめはつけましょうね」なんて言われたが、こちとらヨリを戻す気満々だ。ならば選択は一つ、再度アプローチをかける他ない。
携帯を耳に当て、俺は弾む声を隠すことなく通話先のキョーコに話しかけた。
『・・・・・・もしもし』
やや堅い声が返ってきて、首を傾げる。それも一瞬で、俺は意気揚々とキョーコを誘った。
「キョーコ、今日早番だよね。俺も仕事早く終わらせたから、食事に行かないか?」
『・・・・・・あの、』
「なに?キョーコ」
『・・・・・・二人きりは、ちょっと・・・・・・』
拒否の言葉に、ガン、と金槌で殴られたような衝撃が、耳から脳へと走った。
<まだキョーコがやや蓮を扱いかねてるのでこんな感じ>
2.別れてすぐの頃パート2
「ちょっ、キョーコ!友達だって食事くらい行くだろう!?」
『でも、やっぱり別れたばかりですし。友人なら友人で、節度は保つべきです』
「それって、俺が男だからだよね?友達に性別は関係ないだろ、友達には!」
我ながら無理矢理だと思うが、俺はキョーコに断られたくない一心で喋り続けた。
「友達としては付き合ってくれるって、キョーコだって言ったよね。約束を破るの?」
『そうは言ってません』
「言ってるよ。何もデートに行こうって言ってるんじゃないんだ。ただ会って、ご飯を食べるだけだよ。いいだろう?」
『・・・・・・わかりました』
「よし!じゃあ、どこで食事するか決めよう?この間キョーコの言ってた駅前の『その前に一つだけ、いいですか?』
「・・・・・・何?」
ようやくもらえた了承に歓喜するのも束の間。沈黙に、ごく、と唾を飲んだ。
『名前呼びは、やめてもらってもいいですか?敦賀さん』
呼び方を変えないと約束を取り付けるのに、待ち合わせ場所で会うまでずっと説得し続けた。
<蓮氏、奮闘する。キョーコはここらで真面目に考えるのが面倒になってます(笑)>
3.夢にて想う
腕の中には愛しいキョーコがいて、キョーコは俺に笑いかけてくれる。
甘い匂いのする柔らかい体を掻き抱いて、キョーコの唇を夢中で貪った。そうして首に、胸に、脚に、指に口づけて、可愛く反応するキョーコに溺れていく。
悪戯に蹴りを繰り出す脚を捕まえ、柔い脹ら脛を甘咬みする。くすくすと笑う口を塞いで、開かせた脚の奥に腰を押し進めた。熱く、受けとめられた感触に、体だけでなく頭の奥までも痺れるような感覚に襲われる。
うっすら涙を浮かべながら俺を見上げ、キョーコはとろけそうな笑顔で俺に抱きついてきた。
「『お友達』に欲/情しちゃう蓮さん、だーいすき」
「っ!!」
飛び起きて、見慣れた自室であることにすぐさま気づき、再びベッドに沈んだ。
体格に合わせて買ったキングサイズのベッドにいるのは俺一人だし、スウェットのパジャマには乱れもない。――いや、その中身は惨状になっているわけだが。
久しぶりでもない失態に、俺は己の学習能力の無さを恨んだ。きっと、昨晩キョーコがよろけて、とっさに伸ばした腕にしがみついてきたキョーコの胸が触れたのが原因だろう。
そんな些細なことで欲/情ゲージが振り切れる自分が情けない。でも抑えきれる自信など、毛ほどもないわけで。
「・・・・・・はあ」
鼻をうずめた枕からキョーコの匂いがしないかな、なんて考えて、俺は小さく鼻を鳴らした。
<常に生殺し状態なので頻繁にキョーコを夢に見る蓮。切実にヨリを戻したい>
4.オトモダチ
別れてから初めて、キョーコがうちに飲みに来た。普段は食事、そこから軽く飲む程度だった。もちろん、どこか店で。だけど今日は酒を買って、夕飯の材料を買って帰る・・・・・・俺の家に、一緒に。
別にキョーコは帰ってきたわけじゃないけど、なんだか一気に距離が縮まった気がして、俺は調子に乗って酒を飲みまくった。今日は帰る手間が無いから余計に。だからだろう、気づけば酔いつぶれる寸前。水を取りに行こうとした俺は、足下がおぼつかず体勢を崩し、キョーコを押し倒す形で倒れ込んだ。
ぐにゃぐにゃと歪む視界の中で、キョーコの後ろに見慣れた模様のカーペットが見えて、ああここは俺の家だな、とぼんやり思う。
「きょーこ・・・・・・」
すんっとキョーコの匂いをかぐ。貝殻みたいな耳を舐めると、「ひゃん」と高い声が上がった。それは、まぐわう前の戯れに似ていた。
服の向こうに隠れた柔らかい体から感じる、熱い体温。ぐう、と喉が鳴った。空腹にも似た飢えが湧いて、口の中に唾液が広がる。
床に手を着いて、体を起こす。俺を見上げるキョーコの目は、アルコールのせいだろうか、潤んで見えた。唾を飲み込んで、キョーコの頬に指を這わす。触れても、キョーコは怒らない。じっと上目がちに俺を見つめ続けている。俺の次の動向を見守るかのように。
これは、許されているのだろうか。
触れることを。・・・・・・愛することを。
期待を込めて、俺はキョーコの唇をそっと撫でた。薄く開いた唇が、ふ、と笑みをこぼす。俺はそこに希望を抱いて、キョーコに覆い被さって顔を近づけた。息が触れ、唇までもうあと数ミリとなった。
「『お友達』の次は、セ/フレにでもなりますか?」
そんな時、愉しげに問いかけてきたキョーコに、俺は酔いも一瞬で覚めて、首を振った。
のろのろと体を起こして、のっそり立ち上がった。
「・・・・・・・・・・・・トイレ、行ってくる」
「はい。行ってらっしゃい」
とりあえず今は、先走った体を鎮めるべく、俺は前かがみになりながらもトイレを目指すのだった。
<ただキョーコに笑顔で詰っ・・・・・・言ってもらいたかっただけです←>
ヘタレというか情けない蓮が好きです。
つまり強いキョーコさんが大好きです。
力関係逆転してるの楽しいです!
本当は4つ目の後、トイレにこもる蓮の前にドア越しではあるもののキョーコ登場で、そこで蓮のおひとり様劇場(お察しください)があったり。
キョーコに「お手伝いしましょうか?」なんて言われて蓮が鍵開けちゃったりする展開もあったんですが←
セフ/レ云々の発言が撤回できそうになかったので、お蔵です(笑)
書いてて思いますが、この二人くっつかなさそう!永遠にこの関係のままでいそう!
でもそれでいい気もする。そのうち社さん(やはり蓮の同僚)に怒られるといいな、なーんて。
お粗末様でした~。