カメムシがしつこくタワシの、あ、ワタシのアパートの
ドアにとまりに来る。
夕べも風呂から帰ったらドアとドア脇の壁にいた。
この頃は毎晩この基本フォーメーションで2匹いるのだ。
このまま開けて入って閉めてもじっとしていることがほとんどだが、
こないだは、一緒に入って来やがった。
布巾掛の棒上にとまったのをボールペンに移して外に出したが、
手間ァかけさせやがって、カメムシ野郎が。
とっとと冬眠したらどうなんじゃボケ。
べらんめえに続いて大阪弁で悪態をついておく。
カメムシ野郎にどちらが通じるか分からないからだ。
そういうわけだから、たぶんじっとしているだろう、
という期待も過度には持てぬ。
ドキドキしながら解錠、開扉して体を滑り込ませたら、
すぐさま振り向いて野郎が付いてきていないのを確認しながら
素早くドアを閉めるー
ドアがドア枠に収まる最後の瞬間のことだ、
ドア枠におかしな出っ張りかあるのが見えた。
ドアは一旦「がちゃん」と当たり前の音を立てて閉じた。
だが、気になる…
なんだあの出っ張りは。
ドアの一部か…いや、あんなの見たことない。
まさか、カメムシ…?
いや、カメムシだとすれば、ドアが閉まると同時に潰れてしまうはず。
潰れたら、あの強烈な臭いがするはずだが、しない。
いや、でも、ならば何なのだ。
やめろ、開けるな!開けちゃダメだ!
アレがカメムシなら、何かの具合で潰れていなければ、入って来る!
アレがなんだろうと、開けたらやっぱりカメムシが
入って来るかも知れない!
やめろ、やめろ、やめろ!!
ガチャ。
ワタシは確認欲求が人一倍強いのだ。
こういうのを開けずにおいたり絶対にできない。
薄く開いた隙間から見えたナゾの出っ張りは、
真緑色につやめくカメムシの野郎であった。
は?!ナニぎりぎりまで移動してきとんねん?!!
ほんで、なんで潰れてへんねん?!
そう思いっきり思いながらふたたび鉄のドアを閉めた。
……………
もマジ意味わからん。
ワシと一緒に入って来よとしたんかい?
そやなかったらなんなんじゃナニがしたいんじゃオマエは。
潰れ死にのリスクを犯してまで、なんんんでソコに来る…!
そして今日、部屋を出て見たら、いた。
知らなかったが、カメムシならおっけーなぐらいの隙間があって、
野郎は気持ちよさそうにそこに。
朝になって、昼が過ぎてもそこに。
はっ!ヤバイ!!
こんにゃろ、ココで冬眠するつもりでは!
そうはさせるか、帰ってきてもまだいたらどーするか見てろ。
帰ってきたら、居なかった。
でもまたとまりに来るんだろう。
アパート中の、どのドアにも、全然とまってないのに、
ウチのドアのナニがそんなに魅力的なのか。
そういえば、このドアのそばには過去に何度も
蜂が巣を作ったが、関係あるのか。
昆虫学者の人、教えてくらさい。
