いろいろ支障が出てきてびっくりだ。
エンジンがダメになるのならなんとなく理解できるが、
エンジンは大丈夫なのに内装の樹脂の劣化がどんどん目に見えて
進み中っちゅうのがなんかムカつく。
内装の耐久性が、エンジンの耐久性に見合わないならば、
エンジンが長寿命であることに意味がないではないか。
ハンドル周りに裂け目や割れ目ができたのは、実際には困らないから
見なければいい。
しかしダッシュボードのコーティングが溶けてネタネタになったのは、
捨て置けない。
ホコリが取れないから汚ならしいし、手が触れると手がネタネタに
なるのがうっとおしい。
捨て置けないとは言え、これを私は数年ガマンしたが、
ってことは、ネタネタが始まったのが、たった10年目に
届くか届かないかの頃だったということにも納得しかねる。
何百万円もの値をつけて売る製品がそんなことでいいのか（私は中古で買ったが）。
ワタシだからいいようなものの、カネ持ちだったら、とっくに買い換えているところだ。
いいのか、そんなことで？
何を言っているのか自分でもよくわからないが。
さて、この夏、ネタネタのせいでとうとう美観以外の問題が
起こった。
ネタネタに夏の日差しが反射してギラギラになり、
それがフロントガラスに映って視界に支障が出始めたのだ。
ネタネタをなんとかせねば危険だ。
しかしネタネタは強力で、拭いても取れるどころか、
拭くのに使った布や紙の繊維がネタネタにくっついて、
拭く前より見苦しくなる。
また拭き掃除用の洗剤は全く効き目がない。
アルコール入りのウェットティッシュで拭いたら
かすかに効いてる感じがしたものの、非力過ぎて焼け石に水だ。
調べたら、アルコールは正解だが、もっとアルコール100パーな
感じにしないとだめらしいと分かったので、小瓶に半分ほど
あった消毒用エタノールを使って拭き始めたら、
小瓶は一瞬でカラになった。
100%のアルコールって、あんなにもたちまち気化してしまうものなのか。
翌日、5デシリットル…あ、500ミリリットル入りのを買ってきて、
作業再開だ。
アルコールは効くには効くが、サッと一拭き、には程遠い。
キッチンペーパーにアルコールを染み込ませて拭くと、
キッチンペーパーは溶けた樹脂で真っ黒になるので、
拭き取れているのは分かるが、向こうのネタネタは解消しないのだ。
このダッシュボードは、一見レザー張りな感じになっていたのだが、
これはレザーではなく、プラスチックの表面に施した樹脂コーティング
であり、高級感を出すつもりでやったらしいこの行いが、
今やネタネタの大海原の元凶となっているのだ。
レザーに見えていただけあって、コーティングは分厚く層を成し、
拭いても拭いても拭いても拭いても拭いても拭いても
果てしなくネタネタ。
運転席側をやったら疲れはててしまい、作業は翌日に持ち越した。
夏の暑い盛りであった。
翌日、昼間は避けて、夕方から助手席側のふきふきを開始した。
ふきふきふきふきふきふきふきふきふきふきふきふきふきふき
しんどい。
揮発性の薬品を使うので、ドアは開けたままにしていたが、
そこへ雨が降ってきた。
それでも閉めたくないからドアは開けて頑張っていたが、
雨は容赦なく激化し、とうとう豪雨になってきたから、
やむなくドアを閉めた。
作業はもう一息だったから、閉めきった車内でやり遂げたが、
ちょっと酔っぱらいそうになった。体に悪かったかも知れない。
苦労の甲斐あってダッシュボードはすべすべになったが、
そのために要したエタノールの量は、怒濤の約3.5デシ…いや、
350ccであった。
ウソのように気化するから、一拭きごとにエタノールを追加せねばならなかった。
ダッシュボードネタネタ取りは、思っていたのの20倍ぐらい
大変な仕事であった。
ところで、デシリットルの件だが。
この単位は、もう誰も、どんな場合でも、使わなくなっている
のだろうか？
私は好きだ。
どうしたものか、同年代のヤツたちでも、私が、
デシリットル、とか、写真機、とか言うと、
「なにそれー！」
などとバカにしてくるが、どうしてそうも薄情に我らが
昭和を捨て去れるのだ。
私はこれからも使って行くぞ。
コーラを5デシリットル！とか国鉄大阪駅！とか、
にかごぶんのさん！とか、言ってゆくぞ。
なにしろ私は、まだJRを「省線」と呼ぶ女の娘なのだから。
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NHKをぶっ壊す！