陽気と爽やかな風に誘われてドアを開けると、
左手にドジャー・スタジアムの山が見える。
その山を見ながら煙草を吸うのが日課だった。
山から聞こえて、見えてくる花火は、
ドジャースの勝利を教えてくれる。
その先、もう少し左奥を見ると
ダウンタウンの高層ビルの上階が
かろうじて見えた。
名前は知らないが、いつも最上階を明るく照らし、
ちょうどティアラをつけているようなビルを、
私は【ティアラ・ビル】と勝手に命名し、
そう呼んでいた。
サンクス・ギビングデーを過ぎると、
そのティアラがクリスマスカラーになる。
街はすっかりクリスマスモードに変わり、
どこに行ってもプレゼントを買う人々で賑わう。
信じられないくらいに値段が下がるのも
この頃だったように記憶している。
そんな景色が見える
チープで雑多な地域のアパートの1室が
その頃の私の生活の本拠地であった。
2部屋先のおばさんは陽気でいつも笑顔
メキシコ人の彼女と日本人の私の
共通言語はなく、
いつも笑顔での会話にとどまった。
4年前のその日は、せっかくだからということで、
WBCのセミファイナルを、
そのドジャー・スタジアムで観戦した。
野球自体に興味のない私だったが、
良い記念になったと今では思う。
パートナーの夢を一緒に追い切れなかった。
不安で心配で・・・
そのせいでイライラして
精神的に不安定な毎日だった。。。
そして、今、
色んな物と引き換えに、
私は精神的な安定と、
穏やかな毎日を手に入れた。
今日はLAの知り合いとスカイプで話した。
そして、今まさにWBC。
どうしてもLAを思い出す。
思いだしては苦笑いする私がいる。

