真っ暗だった僕の目の前に光が差し込んだ。
そこで見た光景は、永遠に忘れることはないだろう・・・いや、出来ないだろう。
僕が最初に見たのは、快晴の空のもと、木々が踊り、小鳥たちが歌い、幸せそうに暮らす人々がいる・・・そんな、自然と共同している光景であった。
僕は日本から出たことはないが、以前テレビで見て行きたくなったスイスに似ていた。
レンガで建てられたであろう風車と、存在感を漂わせる巨大な山がそびえていた。
そんな中、僕は一人草原で寝ていた。
「そろそろ帰らないと」
・・・何処へ?
僕はここにいる理由が思い出せない。
名前は、大河 早希(おおかわ さき)で、歳は18。
名前が女子みたいだと、いじられていたが最近ではあまり珍しくなくなり、そういったことも少なくなった。
・・・しばらくし、覚えている記憶を整理してみた。
分かったことは、ここ最近の記憶が無くなっているということだ。
最後に、日本にいたことは覚えている。
それだけに、なんだか怖くなってきた。
日本にいて、気が付くとスイス的な所に来ている。
非科学的な事は信じないが、実際に起こってしまうと・・・。
「少し動こうかな」
僕は自分にそう言い聞かせ、周辺を捜索する事にした。