「華麗な関係」(1976)

恋に溺れる貴族のお戯れ映画をU-NEXTで観ました。

監督はロジェ・ヴァディム。予告編はありません。

19世紀初頭のフランス。社交界きっての女好きとして知られるシャルル伯爵(ジョン・フィンチ)が伯母の別荘に滞在していると、近くで暮らしていたルロワ夫人のマチルド(シルビア・クリステル)の美しさにコロッとイカレてしまいます。彼女の夫は仕事で英国にいて不在。これはチャンスとばかりにマチルドをモノにすべく、積極的にアプローチを開始。自分のカラダ目当てだと知りつつも、シャルルに魅かれていく自分に気づくマチルド。同じころ、フローラ伯爵夫人(ナタリー・ドロン)が別荘を訪れます。シャルルとは旧知の間柄で、というか、かつて恋愛関係にあった美人です。マチルドに夢中のシャルルを見て、嫉妬心がメラメラと燃え上がってきます。いまだに馴れ馴れしく接してくるシャルル。マチルドとの恋の行方をいちいち手紙にしたためて自慢してくるのも、なんだかウザてくて仕方ありません。

やがて、シャルルのあれやこれやのセコい策略が実を結んで、二人っきりになれる隠れ家で愛の生活を送りはじめます。シャルルに一途なマチルドに対して、一人の女性だけと一緒に居続けることに慣れないでいるシャルルですが、真剣にマチルドを愛しているのではと思うようになっていきます。そんな様子を見ていたフローラに邪悪な感情が芽生えて、シャルルが書いたというニセの手紙をマチルドに送りつけます。もう別れたいという内容にショックを受けたマチルドは、涙に明け暮れながらもシャルルを待ち続けて、病いに伏せていきます。マチルドの現状に遅まきながら気づいたシャルルは、修道院で治療中のマチルドを奪い去ろうとするも、マチルドはシャルルの腕の中で絶命。さらに、フローラが仕組んだ1対1の決闘に応じざるを得なくなって・・・というのが大まかなあらすじ。

原題は「Une femme fidèle」。"貞淑な妻"といった意味。何度か映画化されていて、ジェラール・フィリップとジャンヌ・モロー主演で作られた「危険な関係」(1959)を監督したロジェ・ヴァディムがセルフリメイクしたのが本作。ロジェ・ヴァディムといえば、大のオンナ好き。本作でもシルビア・クリステルと撮影中は恋愛関係にあったそうです。この人の場合、女優さんに性的関係を強要したんじゃなくて、ちゃんと口説いてモノにしている感じがするので、悪い印象はありません。しっかりとヌードを披露しているシルビア(当時24才)が美しく撮られていて、無骨な中年男のイメージがあるジョン・フィンチも、ちゃんとスケコマシに見えるルックスと芝居で応戦。それよりも、30代後半の色気をムンムンに漂わせて元カレに復讐する女を演じるナタリー・ドロンが好みでした。ストーリーは可もなく不可もなくといった感じで、道化師仮装パーティーがとても楽しそうでした。

『「プライベート・レッスン」』「プライベート・レッスン」(1981) シルビア・クリステルに性の手ほどきを受けるティーンエイジャーの話をU-NEXTで観ました。監督はアラン・マイヤーソ…

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