「キル・ビル Vol.2」(2004)

いよいよ殺し屋のボスに復讐する第二弾をU-NEXTで観ました。

監督・脚本はクエンティン・タランティーノ。予告編はコチラ。

ザ・ブライド(ユマ・サーマン)の復讐の相手は残る3人。まずは、"サイドワインダー"こと、ビルの弟バド(マイケル・マドセン)。酒場の用心棒として働いている彼が住むトレーラーハウスに突撃するも、逆襲されて気を失うザ・ブライド。棺桶に入れられたまま土中に埋められて死を待つのみの状況で、かつてビルに連れられて、ビルのカンフーの師匠であるパイ・メイ(ゴードン・ラウ)に弟子入りした当時の記憶を思い返します。その厳しい特訓の末に習得した驚異的なパンチで棺桶を突き破って、華麗に地上に復活。一方、バドはザ・ブライドが持っていた服部半蔵の名刀を100万ドルで売り飛ばすために、ビルの現在の愛人でもある"エル・ドライバー"(ダリル・ハンナ)を呼び出していました。トレーラーハウスに訪れたエル・ドライバーはバドを毒ヘビで抹殺して、名刀をタダ貰い。そこにザ・ブライドが現れて、エル・ドライバーとの一騎打ちとなります。

自分の右目を奪ったパイ・メイを毒殺したと語るエル・ドライバーの左目をくり貫いて、死闘に終止符を打ったザ・ブライドの最後の復讐の相手は、かつて愛し合ったビル(デビッド・キャラダイン)。ビルの旧知の人物エステバン(マイケル・パークス)から聞いた居場所に行くと、ビルは二人の間で生まれた娘B・B(パーラ・ヘイニー＝ジャーディン)とザ・ブライドの帰還を待ち構えていました。カワイイ娘を前にして仲直りするかと思いきや、娘を寝かしつけた後、夜中に決着をつけようとするザ・ブライド。先手を打って、自白剤でザ・ブライドが自分の前から消えた理由を聞き出すビル。ビルは他の男性と結婚しようとしているザ・ブライドへの仕打ちとして暗殺するつもりでしたが、お腹の子が自分の子供だと知って、取り出した赤ちゃんを育てていました。それぞれの本音を語り合った後、やはり相まみえるになった二人の勝負の行方は・・・というのが大まかなあらすじ。

原題は「Kill Bill:Vol.2」。その後、「Kill Bill Vol.2:The Love Story」に改題された通り、最後はザ・ブライドとビルがそれぞれの想いを告白した上での戦いとなります。5つのツボを指で突かれると5歩歩いたら倒れて死んでしまうという恐るべき必殺技"五点掌爆心拳"をビルにお見舞いして、ザ・ブライドの勝利。ザ・ブライドはビルの元カノ、現在のカノジョはエル・ドライバーで、バドはビルの実弟、B・Bはビルとザ・ブライドの娘といった感じで、情や血で繋がった主要登場人物による骨肉の争いが死闘を繰り広げるVol.2は、4才の娘と一緒に「子連れ狼」を観るのはちょっとどうかしてると思いますが、パイ・メイに伝授された必殺技のバカらしさ以外は荒唐無稽感が抑えめ。とはいえ、要所要所にあるアクションシーンはどれも趣向を凝らしています。

好きな場面は2つ。1つめはカンフーの特訓シーン。ユマ・サーマンがゴードン・ラウというか、リュー・チャーフィーにカンフーを教わる場面をハリウッド映画で作るなんていう芸当ができるのはタランティーノだけでしょう。この2ショットは胸アツです。もう1つは、ユマ・サーマンとダリル・ハンナとのトレーラーハウスでの激闘。この二人、スクリーン外でも仲が悪かったらしく、撮影が終わってからも口も聞かないくらい険悪な空気がずっと漂っていたそうです。そんな殺気立った女がバッタバッタと男どもを倒していく(女もたくさん殺されますけど)のは爽快で、名刀や必殺技こそ男から伝授されるものの、決戦の場では男の力を全く借りずに自力で始末していくカッコ良さがあり、女性映画としての趣きもあります。2本の映画でフツーの映画3本分の見せ場があるし、元ネタになっている映画が分からなくても単体のストーリーとして楽しめる仕様になっているので、この手のアクション好きの人にはお得なシリーズだと思います。

『「キル・ビル Vol.1」』「キル・ビル Vol.1」(2003) 怪作アクション映画シリーズの一作目がU-NEXTにUPされてたので、久々に観ました。監督・脚本はクエンティン・タラ…

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キル・ビル: ボリューム 2

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