[朝つゆに月を揺らして]


夢か現かの瞬間に

抱き寄せた貴方は

紛れもない幻の朝つゆ

私は冷静に考える今

理想的な感性をあの子にあの時

情けなくも泣きじゃくり

悲しみも憂もぶつけて 語り明かした


いま一つとして

それでもいいかと自分の壱ページを

風に踊る風鈴の音りんりんと共に消え


これでいい それでいい

ありがとう



そして幾ときかの夏を迎えて

今日もまた  心に弔いのピリオドを打ち



そして我は 揺れて揺られて過去を喰らう

まだまだ先は遠く朝つゆに滲んだ月


まだまだ これから

まだまだ 人生く〜るくる




またの機会があれば


その時は宜しく




では。









八神  八竜