埼玉レコ屋⑲ | レコ屋巡りの夜

レコ屋巡りの夜

塩化ビニール(=レコード)中毒患者のトホホな日々を綴りたいと思います。
オリジナルが欲しいけど高いなら諦めます。

 さらに捜索を続行するが、そのRock - Progre - Heavy & Hard - Jazz - Soul とこれといった出モノはなし。もう C.K. Strong 一枚で十分であったが、そうだ3桁安レコ・コーナーを思い出し直行。

 この一角はだいたい私と同世代の良い感じのオヤジが腰を下ろしガンガン見ている。見るのは結構だけど、トントンとレコをDropするのは止めてくれよ。あんたの部屋に行って、私があんたのレコをガンガンDropしたらどう思うよ?全く最近のオヤジは教育がなってない。それを最近のアナログブームで、レコ屋に来ている若いディガーが見たらどう思う?師匠のトークライブでは、そこら辺の説教もみっちりして欲しいところである(無理だ)。

 で、その安レコ(約60枚入り段ボールに10箱くらい)には、

1. 最初から500円以下と運命づけられた悲しい集団(例: Hall & Oates, Billy Joel, Huey Lewis & News 等)

2. 1000円台で売られていたけど、優しいハートの掘り師(里親)に出会えず、この一角に格下げとなった3軍選手

と大まかに分けて2種類。もちろん狙うは、2の皆に知られずひっそりとこの世を去ろうとしている無名選手。そんな無名集団から2名を指名:


Copperhead - S/T ( Columbia KC32250 1973年 ) US LP w/INSERT 250円

そもそもこのジャケだけで見抜くのは難しいのですが、一応裏ジャケ見たら、結構やりそうな連中の面構えが:


この面構えにして1973年産。いくら何でもこのジャケで、苦手な West Coast, Country Rock ってことはあるまい。で試聴してみると、これが結構行けるUS '70s Hard Rock !
 
ちなみに"Copperhead" とはアメリカマムシのこと。だからの蛇ジャケ。彼らはエアロになれず、この1枚で消滅。インサート(歌詞付)が封入されていたとこと考えれば、Columbia なんてメジャー会社も期待していたのだろう。しかしそれから早40数年。極東・日本ではガイド本にも登場しない憐れな男たち。しかしここに里親はいたぞ。なかなかナイスじゃないか。海外でも数ドルで売られているようだ(涙)。

☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆

 さらにもう一枚:

Hobbits - Men and Doors ( Decca DL 75009 1968年 ) US PROMO LP w/Inner Sleeve 300円

正真正銘「何コレ?」というしかないこのジャケ。匿名希望盤が好きな男は、すかさず試聴しにカウンターへ。盤はピッカピカのサンプル白レーベル!これで音が acceptable なら・・・と聴けば…
 

 
オオッ!結構USサイケ、王道のサウンド。’60s後半の男女2X2の、ソフトコーラースを生かした灰色のサイケデリック・サウンド。状態も良いし、サンプル白だしと当然購入。ちなみに彼らは1967年に1stを、そして翌年この2ndアルバムをリリースして、あえなく解散。

 購入後、ebay で見ていたらサンプル白の美品なら40ドル前後はするみたい(あくまで海外では)。ここらへんのサイケ的な音は、国内では全く相手にされず結局この有様と(無念)。プログレはking を中心に1980年ころから再発ブームで一気に国内で支持層を広げましたが、サイケにはそんな再発ブームなんてなかった。当時の売り上げから

「サイケは日本では売れん」

と断じられた結果であろう(無念)。そんなサイケ無視国に生息する憐れな1枚。当方が引き取ろうではないか。とても300円とは思えんぞ、君。ちなみにこれがDecca の白(レーベル)ということは、WHO SINGS MY GENERATION のUS盤白もこんな感じか。WHO なら事件も Hobbits なら皆無視と。差別は激しい。レコード教育委員会なんてあったら訴えてやってもいいぞ。Twitterで拡散希望とか、youtubeに動画UPとかやってやりたいところだが(無念)。

☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆

 最後にと100円レコの島を腰を下ろして横移動しながら、探していたこれらを引く:

太田裕美 - まごころ、心が風邪をひいた日、エレガンス 各100円

お~!H店に行かずともここで出土!どれもこれもジャケに問題ありだけど、盤はきれいなので無事捕獲。家に帰って聴いてみれば、ほとんどが松本隆・筒美京平コンビ作。シングルだけじゃなかったのかと驚く。なのでアルバム・クオリティーも結構高い。当時、彼女をCBSがどれだけ期待していたかが窺い知れる。

 youtube で彼女の音源を探していたら、当時の太田裕美パーソナリティのラジオ音源に出くわす。結構ため口で喋っていて、今のローラみたいな感じ?で少々引いた。まぁ別にそれが彼女の音楽の評価を変えることはないですが(つづく…)。


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