金曜日

 

朝から激しい倦怠感。

頭が痛くて体がダルイ。

 

ジムに行くのは止めにしよう。

それでも気持ちは軽くならない。

起き上がるのに一苦労。

 

仕事いやいや病」だろうな。

 

在宅で仕事をするようにしたのは

時間の自由を求めたからだった。

 

1年半ほど続けている仕事は時間の自由が利く。

問い合わせ対応がきちんとなされ、

月締めの報告がされていれば

作業時間が

早朝だろうと

深夜だろうと

日中だろうと関係ない。

 

すべて私の裁量に任されている。

クレームもなく

その組織が回っていることが確認できれば

それだけ自分に自信が持てるようになる。

 

任せられているという信頼感。

うまく回せているという自尊心。

 

理想的な仕事の仕方。

 

私にはもう一つ契約先がある。

契約して1年未満のその仕事は作業開始と終了の時間が決まっている。

 

決められた拘束時間があり

手が空いたら業務に関係する「何か」を無理やり引っ張り出してきて

その時間いっぱい「業務」に関係する「何か」の作業をすることを強いられる。

作業開始と終了の報告とその日の業務内容の提出義務が課せられた。

 

通勤時間ゼロのサラリーマンをやっているのと同じ。

遠隔で監視、管理されている。息苦しい。

 

サラリーマンが嫌で在宅業務に変えたのに。

何故そんな契約を結んでしまったのか。

自分に対しての憤りが限界に来ていた。

 

そのための「仕事いやいや病」発症だろうな。

 

体調不良であることを「誰か」に伝えたり

体を休ませたいことを「誰か」に許可を取らなくてはならない。

 

それってなんだかおかしくない?

 

自分の体を優先することに対して

罪悪感を抱いたり

 

自分を労わることをに対して

誰かに許可を貰ったり

 

それってなんだかおかしくない?

 

仕事のために生きている状態が嫌だったから。

生きるために仕事に縛られる状況が嫌だったから。

だからサラリーマンを辞めたのに。

 

私が社会不適合者なだけなのかな。

 

拘束時間があるということが

自分にストレスをかけている。

「暇」があるのにその時間を好きに使えないということが

自分にストレスをかけている。

監視され、行動を逐一報告しなければならないことが

自分にストレスをかけている。

 

そのことによる

「仕事いやいや病」の発症で

体が怠かったり頭が痛かったりするんだろう。

 

今までにも同じような体調不良が何度かあった。

病院へ行っても

肉体的ダメージはないと医師に言われ

メンタルクリニックを紹介される。

 

メンタルクリニックに行ったところで

体調不良は改善されないし

メンタルクリニックの医師に話をしたところで

私が抱いている何かしらの感情や思考について

的を得た返しをしてくれた例しはない。

 

今回もきっと同じ。

 

仕事が嫌なだけ。

精神的なもの。

病は気から。

 

肉体のダメージは無いと言われ

メンタルクリニックを紹介されるのがオチ。

 

私は

西洋医学の医師について

絶対的な信頼はない。

かといって東洋医学について

詳しいわけでもないから信頼するまでにも至らない。

 

今までの経験値から

きっと今回の体の不調も

西洋医学的には問題がなくて

東洋医学的には「未病」の状態であるとかで

特に病名はつかないものなんだろう。

 

ただどうしても体が怠くて仕方がない。

椅子に座っていることも5分が限界。

横になりたくて足を上にあげたくて

だいぶ行儀の悪い座り方をしながら

その日の業務をやり遂げた。

 

食欲も無い。

用意する気力も

咀嚼する気力もなかった。

水分だけで1日を過ごした。

不思議と空腹感もない。

 

とりあえず拘束時間のある仕事は土日が休みになる。

この土日で回復しないようだったら

来週一週間休むことにしよう。

 

休むための連絡をしなければならないことが鬱陶しい。

連絡しなければならないくらいなら

体調が良くなってくれるほうがマシ。

 

明日には気が晴れて体調も良くなるだろう。

だって自分の行動をいちいち誰かに報告しなくて済む。

 

週末に体調がよくなるのであれば

気持ちの問題だから

もうこの契約を更新するのは辞めることにしよう。

 

そうしてこの夜は眠りに就いた。