ネタバレ全開なので、嫌な方は見ないでください。

③ニックとジュディ
シビアな話が続いたので、ここで主役二人の萌えポイント。
この二人、本当可愛い!
本っっ当に可愛い!!
雰囲気はラプンツェルとユージーンに似てるかな。
夢を強く信じるジュディは凄く努力家で、署長から「迷惑駐車を100件見つけろ。」と言われ、「200件見つけてやるわよ!」と意気込み、本当にやってのけるほど。
警察らしい大きな仕事がしたいジュディにとって、迷惑駐車の貼り紙張る仕事はガッカリだったけど、それだって仕事は仕事だからね。
でも認めてもらえず、一人暮らしのアパートに戻ってため息。
両親からの電話には「皆、良い人だし大丈夫。」と空元気。
これ4月公開だし、田舎から上京してきた新社会人は共感した人も多いんじゃないかと思う。
張り切り過ぎて、突っ走ってしまう事もあるけど、夢を信じる聡明で勇敢な彼女はディズニーヒロインの王道。
ニックは子供の頃のトラウマもあって、夢なんか諦めたような、現実主義な感じ。
それでも一生懸命なジュディと一緒に行動するうちに、彼の心も変化してきて、昔に放棄した希望が出始めたんだろうと思う。
ジュディはウサギ初の警察官で、彼女に導かれてニックもまた、狐初の警察官になり、二人は本当のパートナーになるのが最高。
あくまで友情でパートナーで、恋愛には発展していない。
でも「オレの事、好きだろ?」「さぁね。」の台詞がいろんな意味に聞こえるし、二人の関係がどうなるのか可能性を感じる。
まさに、友達以上恋人未満という言葉がピッタリかな。
傷つけた事を涙目で謝り、彼が必要だという気持ちを伝えに行ったジュディが、ニックの胸にそっと寄り添うと、彼女の頭を撫でるシーンがもう最高に愛しい。
④ジュディの夢。
人参農家を営むのがウサギらしい生き方とされる中で、子供の頃から警察官になる夢を持つジュディ。
ウサギ初の警察官になった彼女は署長に
「人生は夢が叶うミュージカル映画とは違う。ありのままを受け入れろ。」
と皮肉を言われてしまう。(夢が叶うミュージカル映画=ディズニー映画なので、かなりの皮肉。)
彼女の両親も「パパとママが幸せなのは夢を諦めたからだ。」とやんわり否定する。
平和な農家で育った娘が田舎から都会に上京し、警察官という危険な仕事に就こうとしている。
まして、爪も牙もない小さなウサギ。
親なら当然、心配するし、安全な道を歩んでほしいと思うだろう。
娘の夢を否定する言葉をかけようとも。
ジュディに狐避けスプレーを持たせたのも、娘の身を案じる愛情によるもの。
我が子への愛情ゆえに、差別的な行動を無自覚にしてしまうという生々しさ。
それでもジュディが警察官になったように、誰が反対しようと、強い気持ちで持っている夢は消せないし、自分の人生だから自分で納得のいくように進まないの後悔するだろう。
ズートピアのテーマは「誰でも何にでもなれる。」
もちろん、出来ない事やなれないものも現実にあるし、諦めざるを得ない事もある。
夢を追うには現実的な努力が必要だけど、モ大のマイクみたいに努力ではどうにもならない事もある。
でも、誰が何になってもおかしくないし、どんな現実があろうと、夢を信じる事は素晴らしい事だという、ディズニーが昔から描いてきたテーマを強く感じる映画でした。