読売新聞 2010年12月26日 「来信 返信 ペットの介護」


ペットにも高齢化の波が押し寄せ、介護で悩む飼い主が増えている。


デイケアなどのサービスや「老犬ホーム」が登場しているが、広がりはまだまだ。


日本で飼育されている犬約1230万頭の25%は、「老齢期」と言われる10歳以上。


(中略)


高齢化の背景には、室内飼育やワクチンの普及、ペットフードの改良などがある。犬の場合、10歳前後から衰えが出始め、「寝たきりになった17歳の犬を介護した」という投書も寄せられた。


(中略)


ただ、本格的なペット介護施設や老犬ホームは全国で各10か所前後で、料金も高額。困った飼い主が保健所などに持ち込むケースは、東京都だけでも09年で978件に上る。


動物愛護団体も収容施設がない場合が多く、高齢のペットを受け入れるのは難しいという。



搾乳牛、牛乳を搾るために飼養される乳牛は、歳をとって乳量が落ちると、「老廃牛」として屠殺されて肉になります。競走馬も乗馬用馬も、使えなくなれば、屠殺されて肉になる運命です。


経済動物である家畜として括られれば、牛でも馬でも豚でも、全てが屠殺されて、肉になります。


今でもアジアの多くの国では、犬食の食文化が現存していますが、それほど遠い昔の話ではなく、日本でも犬は食用として飼われていました。


もし、日本人が鯨食と同様に犬食を続けていたら、老犬だけではなく、ペットとして飼われなくなった犬たちは、たちまち家畜のジャンルに移されて、肉になっているわけです。


もちろん、今さら、犬肉を食べろというわけではありません。無為に失われていく命がもったいないのです。


子犬繁殖の現場では、出産適齢期を過ぎたメス犬をどうするのかといった問題がつきまとっています。「繁殖上がり」のお母さん犬には、介護どころか老後そのものがないかもしれません。


私達のペットになった子犬たちの幸せが、実は、お母さん犬の犠牲の上に築かれているとしたら・・・・。