天然記念物 ネバタゴガエル


長野県の南信州に位置する根羽村、茶臼山高原で発見されたタゴガエルの新種「ネバタゴガエル」は、その鳴き声に特徴があります。


体長5センチ前後のネバタゴガエルのオスは、春の繁殖シーズンになるとメスを呼ぶために、「キャンキャン」と子犬のように、あるいは「ワン」と犬のように鳴くのだそうです。


全国に分布しているタゴガエルの鳴き声は800ヘルツ前後ですが、ネバタゴガエルは1300ヘルツという高い音域で鳴くため、小型犬の鳴き声のように聞こえるようです。


2006年4月に天然記念物の指定を受けたネバタゴガエルを紹介しているのが、茶臼山高原のカエル館(両生類研究所)です。 → http://www.geocities.jp/caerucan/


根羽村観光協会の公募コンテストで優秀賞を獲得した創作童話「シロとカエル達」では、ネバタゴガエルが犬のように鳴くようになったいきさつをこんなふうに紹介しています。


きこりのじいさんに飼われていたシロは、「ワンワン」と吠えて、林産物を荒らすクマやイノシシを追い払っていました。


でも、歳をとったシロは、以前のように元気に吠えることができなくなりました。


そのとき、シロの代役をかってでたのが、ネバタゴガエルだったのです。


カエル達は、シロから吠え方を教えてもらったので、それ以来、「ワンワン」と鳴けるようになったとさ。