(39)1年後の再会
ベルギーのブロンデル夫妻は、ドイツでの休暇に、雑種の「ルディ」を連れていきました。そして、ブラック・フォレストへピクニックにでかけました。
帰途についた夫妻は、数時間のドライブで、ベルギーの国境に近づいた時、後部座席で眠っていたはずのルディの姿がないことに気づいたのです。
待てど暮らせど、ルディは戻ってこなかったのです。
それから1年ほど経って、夫妻は、どうせ見つかるわけがないと思いながらも、もう一度、ブラック・フォレストに出かけたのです。
しかし、ピクニックに行った周辺を2時間ほど探しまわりましたが、やはり、ルディの姿を見つけることはできませんでした。
あきらめて帰ろうとしたとき、「ワン、ワン」と興奮して吠える犬の声がしました。そして、林の中から、シッポをちぎれんばかりに振りながら、ルディが駆け寄ってきたのです。
ルディは、1年も夫妻が迎えにきてくれるのを待っていたのです。
(参考資料)
「動物 ウソ?ホントの話」 ロルフ・ハリス他著 新潮文庫刊