(20)ろばと子犬(イソップ寓話)


マルタ種の子犬とろばを飼っている男がいました。


男は、子犬をかわいがっていたので、外で食事をしたら、かならずおいしいものを持って帰って、子犬がしっぽをふってじゃれつくと、それを与えるのでした。


ろばは、その様子を見て、自分にも何かごちそうが欲しいと考えて、主人のそばに駆け寄って、跳んだり、跳ねたりしました。


ところが、はずみで、主人を蹴飛ばしてしまったので、主人は、ろばをこん棒でひっぱたきました。


「人にはそれぞれ、向き、不向きがある」