8月3日付けの読売新聞に、サウジアラビアのペット事情の記事が掲載されました。


サウジアラビアは、イスラム教でも戒律が厳しいワッハーブ派を信奉する国で、公共の場での男女分離を徹底しており、レストランの入り口は男女別々、学校も男女別のクラス分けをしているそうです。


今回、違反行為を摘発する役目を果たしている「勧善懲悪委員会」なる宗教警察が、首都リヤドでのペットとしての犬や猫の販売及び公共の場での犬の散歩を禁止するという布告を出しました。


最近、女性の気を引こうと、ペットを連れて歩く若い男性がふえたことに業を煮やした委員会の奇策で、「違反者は、ペットを没収され、二度としないという誓約書を書かされる」というものです。


その実効性は定かではなく、現実離れした取り締まりだという批判的な意見もあります。


イスラム教では、「犬は生まれつき不浄である」としていて、教徒は「犬に触ったら7回手を洗う」そうです。


猫は良くて、犬はダメというのは、「犬はよだれを出す」からと言われます。そもそも、犬が不浄のものとされた発端は、狂犬病の予防のためという解釈もあるようです。


そのような環境であるにもかかわらず、イスラム国でも犬を飼う人が増えています。しかし、散歩は日没後の人目につかない時間帯にといったように、肩身の狭い思いをしているようです。


イギリスの警察では、イスラム教徒の家宅捜査に警察犬を使う場合のガイドラインを作っていて、家の中に犬を入らせるときには、靴を履かせるといった取り決めがあります。